【名探偵コナン】 双子は美少女で名探偵と怪盗!? から紅の恋歌

27話 ページ27

小五郎が「いっ、いいのかよ!?」と突っ込む。

綾小路「ただし、凶器の刀は回収させてもらいますよ」

綾小路は部屋の奥にいた鑑識員からビニール袋に入った日本刀を受け取った。

綾小路「この子らが納得するまで付きおうてください」

「はい」

綾小路「では外で待ってるんで、何かわかったら教えてくださいね」

綾小路はそう言うと、鑑識員を残して部屋を出て行った。





平次は矢島の遺体に近づいてしゃがみ込んだ。
その横に愛梨が並ぶと、隣のコナンがスマホを構える。

平次「どない思う？」

コナン「まだ何とも言えねぇが……この右手」

コナンは矢島の右手をパシャリと撮った。
血だまりの上に倒れている矢島の右手は、何かを握っていたかのように指が曲がり、その指先にはかすかな血痕が残っている。

平次「お前も気ぃついたか、工藤」

コナン「ああ。血が付いた物を誰かが、無理に引き抜いた感じだ」

愛梨「この部屋で血の付いた物って言ったら……」

三人の視線が、床に散らばった血まみれのかるた札に向けられた。

平次「かるた札か……」

コナン「ダイイング・メッセージに気付いた犯人が、散らばったかるた札に紛れ込ませた……」

コナンが言うと、平次はやれやれと立ち上がった。

平次「こん中からその札を見つけんのは骨やで」

愛梨「それなら任せて。そうゆう解析が得意なヤツがいるから」

スマホを構えたコナンは移動して、次々とかるた札を撮っていった。
その様子を愛梨の隣で見ていた平次は、ふと畳の上に落ちているリモコンを見た。
矢島の右手の延長線上に、血の付いたＤＶＤプレイヤーのリモコンが落ちている。

平次「あのリモコン、血の付き方からして、被害者のすぐそばにあったはずや……」

平次は台から落ちて倒れているテレビを見た。

平次「すんません。あのテレビ、起こしてもええですか？」

「ええどうぞ」

平次「おおきに」

ビニール手袋をした手でテレビを起こし、台の上に戻した。

平次「殺される直前までリモコンを操作しとったなら、何か映っとるかもしれへん」

平次は近づいてきたコナンと愛梨の前で、テレビの電源ボタンを押した。
すると、画面に映ったのは、着物姿の紅葉だった。
かるた札が並べられた畳の部屋で、かるた札の束を持っている。
映像は一時停止されているようで、止まったままだ。

平次「大岡紅葉や……」

コナン「矢島さんは襲われる直前まで、これを見てたのか……!?」

愛梨「過去の試合みたいだけど……」

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