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16話 ページ16

平次はテレビ局の脇を通る道路の柵に立って、炎上する屋上を見上げていた。
炎と煙の勢いは一向に衰える様子もなく、爆発音が幾度となく聞こえてくる。

(何しとんのや、工藤、A。さっさと───)

そのとき───風で黒煙が流れて、空に突き刺さるように伸びた鉄骨を愛梨を抱えながらスケボーで駆け上がるコナンの姿が見えた。
鉄骨の先で大きくジャンプして、巨大なパラボラアンテナの中心に立つポールにサスペンダーを引っ掛けると、パラボラアンテナに着地してグルグルと回り出した。

平次「あれは……間違いない、工藤とAや!」

せやけど一体何を───不思議に思いながら、平次は辺りを見回した。
そして、後ろを流れる川を見て、ハッと何かに気付く。

平次「そうか!そういうことか!!」

コナンの考えがわかった平次は柵から飛び降りると、川に向かって走り出した。





中央のポールに引っ掛けたサスペンダーをつかんで、パラボラアンテナの上をスケボーで回り出したコナンは、ぐったりする愛梨を強く抱きしめてさらにスピードを上げて回った。

(もっとだ……もっと速く……!!)

高速で回るコナンに、煙と熱風が容赦なく襲い掛かる。

(くそぉ……息ができねぇ……!)

するとゆっくりと持ちあがった愛梨の腕がコナンの首に回された。
驚いて見下ろすと、愛梨は弱々しく微笑みながらコナンを見ていた。
愛梨の行動の意味に気付いたコナンが「しっかりつかまってろよ!」と愛梨に声をかけると、首に回る腕の力が強くなった。
それと同時にコナンは空いた両手でサスペンダーをつかんだ。
さらに加速して、めまぐるしい速さで回り続ける。

(もう少し……あともう少し……)

そのとき、アンテナを支えていた柱が落ちてきた部品に当たって、グニャリと曲がった。
コナンが回り続けているアンテナが大きく傾いていく。

コナン「ここまでなのかよ……っ!!」

コナンは愛梨を強く抱きしめるとスケボーをつかみ、アンテナから飛び出した。
テレビ局の横を流れる川に向かって突き進む。

コナン「くそっ、加速が足りなかったのか───!!」

(ダメだ届かねぇ……!!)

加速が足りず、屋上は越えたものの川には届かない。
落下したコナンは、建物のでっぱりに激突して、愛梨を抱えたままスケボーと共に大きく跳ね上がった。

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マロン - 立て続けのコメント失礼します!から紅の恋歌のあとは紅の修学旅行書いて欲しいんですけどいいですか?二回目ですけど応援してます!頑張ってください!! (2019年9月21日 20時) (レス) id: 81eb5f8e4a (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - マロンさん» ありがとうございます!(泣) (2019年9月8日 2時) (レス) id: f5cfe9f7a0 (このIDを非表示/違反報告)
マロン - 夜にすみませんいつも楽しんで読ませてもらってます!瞳の中の暗殺者の「大切だからだよ!」ってセリフのところ、夢主ちゃん(愛梨ちゃん)かっこよすぎじゃん、えマジでかっけーってなって家族に変な目で見られましたρ(тωт`) イジイジこれからも応援してます! (2019年9月7日 21時) (レス) id: 81eb5f8e4a (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - 愁さん» 夢小説なので。ここでは夢主ちゃんが主人公なので新一くんの言葉をとるときはあります (2019年2月7日 20時) (レス) id: 8c299fa2e0 (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - 愁さん» 新一くんは夢主ちゃんと付き合っているんですよ。蘭は新一より夢主の方が好きという設定です。一応設定に書いてありますけど (2019年2月7日 20時) (レス) id: 8c299fa2e0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さきっち | 作成日時:2018年9月2日 17時

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