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第2話 ページ4

「姫様は行かないんですか?」


カナの問いかけにAは視線をカナに向けると『邪魔はしない』と言って首を振った。
Aはヨナがスウォンに想いを寄せていると勘違いをしているのだ。
それを解っていても訂正をしないのはハクとカナにとってはその方が都合がいいからである。


『けど、挨拶しないとね』

「ならお供しますよ」


ハクがそう言うとAは嬉しそうに微笑んでハクの手を引っ張って歩き出した。
突然の事に驚きながらもハクは愛おしそうな目で、優しい顔でAを見つめる。


(てか、ハクは護衛なんだから一緒に行くのは当たり前でしょ…)


上機嫌で手を引っ張るAとそれを見つめるハクをカナは母親の気分で見つめていた。


―――あの2人には幸せになってほしい。もし誰かがあの2人の邪魔をするのなら……


『カナー、置いてくわよ!』

「今行きますよ」


容赦なく潰すのかもしれない―――






3人がヨナの走り去った方向に歩いていくと、ヨナとスウォンの姿を見つけた。


「あ、姉様!」


いち早く気づいたヨナがAに駆け寄ってくるが、ハクと繋がれている手に視線を止めると無言でベリッとそれを引き剥がした。


「何すんですか、姫様」

「別になんでもないわよ」

(うわぁ〜〜)


バチバチと火花を散らしているハクとヨナにカナは巻き込まれたくない、と一歩引いたがそれに気が付かないAはスウォンへと駆け寄った。


『久しぶりね!スウォン!』

「久しぶりですね、A。ハクとカナも」

「お久しぶりです、スウォン様」


未だに睨み合っているハクとヨナを放っておくことにしてカナはスウォンとAの側まで歩み寄った。


「見ない間に綺麗になりましたね、A」

『え!?』


突然のことに顔を真っ赤に染めたAを、スウォンは優しい目で見つめてその綺麗な桃色の髪の毛を撫でた。
それに反応を示したヨナとハクはキッと鋭い眼でスウォンを睨みつける。
そんな2人にスウォンは苦笑するとパッとAの髪の毛から手を離した。


「そういえば、イル陛下はどこです?」


キョロキョロとあたりを見回すとスウォンは走ってイルの元へと向かう。


『転ばないでね!』


Aの言葉も聞こえていないのかそのままスウォンは走り去ってしまった。


『大丈夫かしら』

「大丈夫でしょう」

「姉様、そんなに心配しなくても大丈夫よ」

「そうですよ、姫様」


A、ハク、ヨナ、カナはスウォンの去った方向を見ながら呟いた。

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ムーミン一家 - 暁のヨナ、私も最近ファンになりました!面白いですよね〜ちなみに私はジェハ押しです。これからも頑張って下さい! (2018年7月21日 23時) (レス) id: 8c840e0186 (このIDを非表示/違反報告)
鈴木美妃(プロフ) - ファンになりました。早く続きが読みたいです。これからも更新楽しみにしてます。頑張って下さい。応援します。 (2018年7月7日 19時) (レス) id: 6d5e66c80d (このIDを非表示/違反報告)
ルイナ(プロフ) - 待ってました!更新これからも頑張ってください♪ (2018年7月6日 18時) (レス) id: 29bcf3ece3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さきっち | 作成日時:2018年7月6日 17時

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