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第27話 「風の部族」 ページ29

「姫様方、見えてきましたよ」

「風の部族、風牙の都です」


4人が風牙の都に来ると、門の前では男2人が背中合わせにぐお〜〜と寝ていた。
それをカナが呆れたような目で見ていると、ハクがドカッと2人を蹴り飛ばす。


「なになに?」

「見張りはお昼寝の時間か、この部族は」


そう声をかけると、ハクとその後ろにAとヨナを守るようにいたカナに気付いた2人は、あっと驚いたような顔をした。


「ハク様?カナ?」

「よ」

「久しぶり」


ハクとカナが片手を上げて挨拶すると、2人は頬杖をつきながら言った。


「へー久しぶりー。10年ぶり?何でいんの?」

「将軍と護衛クビになったの?明日があるさ」

「相変わらずユルいわね」

「しかも3年ぶりだ」


テウです、ヘンデです、と紹介しながらそう言った2人にカナとハクは突っ込んだ。
テウはゆる〜く話を続ける。


「我らは風の部族。風の赴くまま逆らわずに生きるのであります〜〜〜」

「「誰だこんなヤツら見張りにしたの」」

「長〜っ」

「カナ〜っ」


そう声が聞こえた方にヨナとAが視線を向けると都の者たちがわあっとハクとカナの周りに集まってきた。


「若長〜」

「ハク様っ」

「カナ〜」

「お久しぶりですーーっ」

「カナ、久しぶりじゃない!何年ぶり?」

「いつ戻ったの?」

「やだ、ますます男前になっちゃって」

「カナ、綺麗になったんじゃない?」


次々と質問される事に一言一言きちんと返しながらカナは人々を見回した。
5年前に来ていらいかな〜っと質問に答えながらカナは心の中で呟いた。


―――まだ城から何も聞いてないみたいね。城の兵が来てる様子もないし―――


「あら」

「誰?この子たち」

「ハク様の女?」

「えーっ」

「もしかしてカナの!?」

「そんなわけあるか!!」


女子の言葉にそう返したカナの隣でハクが口を開いた。


「違う。城の見習い女官だ」

「嘘だー」

「本当だってば」


詰め寄ってくる女たちにカナが苦笑しながらそう答える。


「名前は?」

「出身は?」


いろいろ周りの者たちに訊かれたAとヨナ。
必死にヨナが答えようとすると、Aの体がふら…とヨナに倒れ掛かった。
寸前でそれを受け止める。


「姉様っ!」

「わっ倒れちゃった」

「どうしたの?」

「あれま弱っちい娘だな」


その声でカナがAが倒れたことに気付くと同時に隣にいたハクがAの元まで駆け寄り、ヨナに寄りかかりながら倒れたAを抱きかかえた。

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ムーミン一家 - 暁のヨナ、私も最近ファンになりました!面白いですよね〜ちなみに私はジェハ押しです。これからも頑張って下さい! (2018年7月21日 23時) (レス) id: 8c840e0186 (このIDを非表示/違反報告)
鈴木美妃(プロフ) - ファンになりました。早く続きが読みたいです。これからも更新楽しみにしてます。頑張って下さい。応援します。 (2018年7月7日 19時) (レス) id: 6d5e66c80d (このIDを非表示/違反報告)
ルイナ(プロフ) - 待ってました!更新これからも頑張ってください♪ (2018年7月6日 18時) (レス) id: 29bcf3ece3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さきっち | 作成日時:2018年7月6日 17時

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