秘書ってペットじゃないの、知ってます？【夏油傑】

7・二重人格 ページ7

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「専務、
　遅くなってすみません！」

『んー？大丈夫だよ。どうしたの？
　それよりおはよう、青山さん』


______？



下げていた頭上から降ってくる声にガバッと顔を上げるとそこにはニコニコとこちらを見ながら微笑む夏油専務が座っていた。


‥わら、ってる‥。なんで?!あ、怒りすぎて頭バグったやつ？目を見張り固まる私に専務はもう一度言う



『おはよう？青山さん』

「お、はようございます専務‥」



つられてニコリと微笑んでみたけどたぶん今の私の顔は引きつっていたに違いない。てゆうかさっきとの差はなに？ここに来る迄の間に機嫌直るポイントあったの？！それ、教えて欲しいんですけど！！切実に！


疑問符だらけの頭で突っ立っていると


『うん、おはよう。じゃあ打ち合わせはじめよう。
　今週の予定、教えてもらえるかな？』


椅子持ってこっちにおいで、と手招きされたので急いで手帳を持って駆け寄った。







一通りの説明を終え必要な書類を渡した。ありがとう、と書類に視線を落とす専務を盗み見る。顎に手をやり字を追う瞳に会議の時に見えた鋭さは一ミリもなかった。



『私の顔に何かついてるかい？』


___っ！見てるのバレた。
慌てる私に首を傾げていたずらに笑う専務。



「すすすすみません、、」

『ふふっ、別にいいよ。どうしたの？』

「いぇ、あの‥会議の時、怒っていらっしゃるのかと思ってましたので‥‥」



口ごもる私に、あぁそんな事？と笑う



『別に怒ってないし、理不尽なことも言ってなかったでしょ？当たり前の事が出来てないからそれを指摘したまでだよ』


男社会だからね、隙きを見せたら変な気起こす輩もいるから外ではああしてるんだ、と教えてくれた。



『だから、今のはコレだよ』



とニコッと微笑み、人差し指を口に当てる仕草をして見せた。私はコクコクと頷くしか出来なかった。



『ふふっ、いい子』



そう言い専務は私の頭をポンと一なでして、社長の所行ってくるね、と部屋を出ていった。


‥うーん、とんでもない秘密をしってしまったかもしれない。




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