47・解ける糸 ページ47
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複雑に絡まった糸。
素直になれない私の勘違いで
一層複雑に絡まったそれは
真実がわかった安堵からか、
今までの不安からの開放感からか
つい口をついて出てしまった私の想い。
あぁ、言ってしまった。
案の定、目を見開き固まる夏油さん
「すみません、重いですよね‥こんなの」
いたたまれない気持ちになって咄嗟に謝った私にふわりと香るのは彼のムスク__
身体を包む温もりに、
彼に抱きしめられていると分かった
「‥‥げ、と‥‥」
『やっと自覚してくれた？』
「‥‥へ？」
『いつになったら気づいてくれるのかと思ってた』
「え‥どういうことですか」
『わたしがあの手この手で必死にアプローチしてるのに全然靡かないんだもん。どうしようかと思ったよ』
あぷろーち‥？
「え？今までのアレですか？」
『そうだよ。気づいてなかったの？』
「はい全く」
キッパリ断言する私に
『ははっ、そりゃ酷いな』
なんて笑う彼
「そんなの‥君を飼いたいな☆なんて言われて本気にしたりしませんよ」
なんであんな思わせぶりな事を‥
それはずっと気になっていたのに
ずっと聞けなかった事をこの際‥
「あの‥‥‥‥夏油さんは私のこと、
どう思ってるんでしょうか‥」
背中に回る腕にぎゅうっと力がこめられる
『ふふっ、言わなくたってわかってるでしょ？』
「全然わかりません。隙あらば変な事をしてくる変態専務って事しか」
夏油さんの腕の中。
だんだん焦れったくなってしまって
顔を上げて見〈コン、コン〉
？！
突然のノックの音に慌てて飛び退き私はドアを開けるため力の入らない足を必死に動かす
入ってきたのは総務の部長
『青山さん、この度はご面倒をおかけしますが感謝します。入寮希望者が多くてねぇ』
「え‥？私？なんの話ですか？」
『おや？専務から聞いておられませんか？』
部長さんと二人で夏油さんを見遣ると
さして悪気もなさそうな顔
『今回、新入社員で入寮希望者が多かったんだけど、満室でね。元々Aは横浜支社に連れて行こうとしてたから、寮からだと遠いしこの際引っ越してもらおうと思ってね。だから勝手にサインしちゃった』
「えっ」
部長の手に握られている［退寮届け］
何勝手な事してくれてんだ、と思ったが理由が理由なので地方から来た新入社員に寮を明け渡してあげなくちゃな、と思いしぶしぶ了承した。
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すみっことかげ(プロフ) - 歯磨き子さん» コメントありがとうございます！嬉しいです☆お、ここにも夏油さん推しがいらっしゃいましたか！！かっこいいですよねぇ本当！ (2021年10月1日 16時) (
レス) @page48 id: 836ec41816 (このIDを非表示/違反報告)
歯磨き子 - キュンキュンしすぎて・・・ありがとうございます。夏油推しには最高です、夏油様どこにいるんでしょうか（） (2021年10月1日 16時) (レス) @page48 id: 0d41b786f3 (このIDを非表示/違反報告)
すみっことかげ(プロフ) - こんぶさん» コメントありがとうございます！夢主ちゃんばりに驚いてもらえましたかね？面白いと言ってくださり嬉しいです！何故こんなおかしな事になってるのか、次話で明らかになるのでお楽しみに！！ (2021年9月26日 7時) (レス) id: 836ec41816 (このIDを非表示/違反報告)
こんぶ - NYの新事実に目玉が飛び出る所でしたw私もニューヨークだと思っていたので。本当に面白いです(*^^*) (2021年9月26日 3時) (レス) @page44 id: 7f18273dc2 (このIDを非表示/違反報告)
すみっことかげ(プロフ) - しゅーくりーむさん» コメントありがとうございます！わあ！そう言っていただけて嬉しすぎます！夏油さんかっこいいですよね、やばいですよね。理想を崩さないように頑張って書きますね！！ (2021年9月23日 8時) (レス) id: 836ec41816 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すみっことかげ
| 作成日時：2021年8月12日 16時
