何を剥がす ページ15
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『_私が説明するわね。』
『…日本国内での怪死者・行方不明者は年平均、1万人を超える。
その殆どが、人間から流れ出た負の感情…
【呪い】による被害__』
「呪いぃ?」
「お前が信じるかどうかなんて、どうでもいいんだよ」と言い放つ恵。
『…んん゛っ』
言葉遣いが荒いと、恵を軽く睨んで指摘したいところだが、ここで説明を途切れさせることの方が良くないと判断し、そのまま説明を続ける。
『特に、学校や病院のような大勢の
思い出に残る場所には呪いが吹き溜まりやすい。』
『【辛酸】【後悔】【恥辱】…人間が記憶を
その感情の " 受け皿 " となる。』
「…だから、学校には大抵 "魔除け" の呪物が置いてあった。
オマエの拾ったものもソレだ。」
ふーんと相槌をする虎杖くん。
緊張感がまるでないが、それもそうだと思う。
私や恵が彼の立場なら、絶対に信じない話だ。
「でもさ、魔除けならいいじゃん。何が危険なの?」
虎杖くんが聞く。
「魔除けと言えば聞こえはいいが、より邪悪な呪物を
置くことで他の呪いを寄せ付けない。毒で毒を制す悪習だ。」
「現に長い年月が経ち、封印が緩んで呪いが転じた。
今や呪いを呼び寄せ、肥えさせる【餌】」
「…その中でも、お前の高校に置かれていたのは、
"特級に分類される危険度の高いもの"
_人死にが出ないうちに渡せ。」
「いやだから、俺は別にいいんだって。先輩に言えよ。」
虎杖くんが投げたのは、呪物が納められていた小さい木箱。
画像で見たものと同じだ、間違いない。
箱を受け取った恵は、確認のため中を開けた…が。
「なっ、空…!?」
指だけがなかった。もっとも、
勝手に開いてどこかに行ったというのは無いだろう。
つまり……
「俺たちが追ってきたのは…」
『…呪いの残穢だったのね』
グッと彼の胸ぐらを掴む恵。
「中身は!?」
「だァから!!先輩が持って__…」
ふと、何かを思い出したかのように固まる。
「……どうした」
「そういや…今日の夜、学校でアレの御札剥がすって…」
『な、何…!?』
目を見開いて驚く私を見て、
彼も事の重大さを理解したような反応をする。
「え!?…もしかしてヤバい?」
「ヤバいなんてもんじゃない…」
『その人達…』
…死ぬぞ__
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舞(プロフ) - 更新頑張ってください^_^ 応援してます٩( ᐛ )و (7月8日 15時) (レス) @page33 id: 17ec247796 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - 絵がうますぎます! (6月8日 6時) (レス) id: a64b7436ba (このIDを非表示/違反報告)
松野星月(プロフ) - 続き楽しみ!早くみたい (2022年12月30日 12時) (レス) @page37 id: 7e5eb61c5c (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - 最後不意打ちでナナミンの「シスコンはクソだ…」にまじで吹いてしまいましたwww笑いを提供してくれてありがとうございます! (2021年12月28日 22時) (レス) @page48 id: dd9bdc737b (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - ariaさん» 笑ってもらえて良かったです!笑笑 (2021年4月7日 22時) (レス) id: 6023f727dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:saya20071025 | 作成日時:2021年1月21日 20時