【イナズマイレブン】紺碧のイノセンス IV (ページ44)

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189話ページ44

『赤いマントの鬼道君は初めて見たのになんだかしっくりくるね。赤が似合う』

「一青一青!俺は!?」

『キャプテンは違和感の塊』

「違和感の塊!?」

「まあそうだよな」

円堂、鬼道、土門が帝国のユニフォームを着ている。デスゾーンは帝国が開発した技なので実際に帝国側でプレーをしてみた方が良い、という鬼道の判断だった。

帝国ということで鬼道は赤いマントに変更、いや、戻っていた。実際に見たことのなかった水城がその姿の感想を述べると、円堂が自身を指差しながら自分はどうかと駆け寄る。水城が即答すればその言葉選びに円堂は思わず鸚鵡(オウム)返しした。

「水城さん、本物だ…。俺もう人生に悔いねえ…。今死んでもいい…」

「今から試合だろうがデコ野郎」

大阪での試合前の中継で胸を押さえた多数の視聴者のうちの一人である辺見。円堂と話す水城を見て夢心地でそう言うも即座に咲山に暴言を吐かれ一気に現実に引き戻された。

「いきなり試合で試すなんて大丈夫か?」

「あそこまでできるようになれば、あとは実戦形式で覚えるだけだ」

「ああ!絶対完成させようぜ!」

不安げに言う土門に鬼道がそう返す。鬼道に合格をもらったことで自信が付いたのか、円堂はやる気満々な様子で右の拳を高く突き上げた。

「何も技のイメージが浮かんでいないのに実戦なんて…」

「本物の波じゃなきゃ教えてくれねえこともあるんだぜ立向居!がんがんぶつかっていけ!」

『練習試合だから気を張らなくて大丈夫だよ立向居君!この機会を利用して頑張って習得しよう!』

「はっ、はい!」

綱海が可笑しな動きで励ますのを見て笑いながら水城も立向居に声を飛ばす。そうだ、これは練習試合。エイリア学園との試合でもなく、地球の命運も背負っていない、ただの練習試合だ。気楽に、気張らずにいこうと立向居は両頬を叩いた。