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「…へぇ、そうやったんやぁ。」
退院手続きを終えた後、
私は大毅を連れて、桐山先生のもとに行きました。
「えー、大毅くん。
ぼくのことは、照史くんと呼んでください。」
「……へっ？笑」
何とも陽気な雰囲気から始まった、
私にとっては3度目の病気の説明。
その雰囲気が功を奏してか、
大毅の反応は、何とも冷静なものでした。
「今はどう？ 頭痛いとか目眩するとかない？」
「はい、今はないです。」
「じゃあ、最近なんか変やなぁ、とか思うことはある？」
「んー…あ、急な階段が降りにくいとか、」
びっくりするくらい冷静に、
自分の病気と向き合っていて。
さらに帰りの車の中ではこんなことまで言っていました。
「なんか俺、病気って知って安心してる。」
ふと見上げたバックミラーには本当に安心した顔。
「…どうして？」
私がそう聞くと、笑顔まで見せてくれました。
「頭痛いのにも、目眩するのにも、
なんか怖くなくなったっていうかさ！」
どんなに辛い時も、私の心を何度も救ってくれた、
大毅の笑顔。
その笑顔が、
病気を告げることによって失われるかもしれない。
それに、私は1番恐れていたのかもしれません。
そのせいで、なかなか言えなくて、
でも、その言えなかったことが、
大毅の笑顔を奪っていたなんて思ってもみませんでした。
「…おかん、あんな？」
その声にふと我に返り、ん？、と軽めの相槌。
「…俺、きおくしょうがい？ とかが出ても、
おかんのことは絶対忘れへんと思う。」
「…あら、嬉しい。 なんで？」
アホな返事をしたけど、本当はダメ。
涙腺がいつ崩壊してもおかしくありませんでした。
「なんでやろうなぁ、なんかそんな気いする。」
「…勘かい。笑」
「やっぱ…おかんから生まれてきたやん？
それになんやかんやゆうて、俺、おかん大好きやし。」
無意識なんですよね、この子いっつも。
その場で思ったことを口に出しちゃうから、
無意識に人を泣かせるんです。
この時も、とにかく必死に笑いました。
「じゃあおかん、
大毅に忘れられへんように一発芸考えとこー。」
「はぁ？ 何言うてんねん。笑」
こんな時が一瞬でも長く続いて欲しい。
そう思いながら。
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な - 昔から大好きなお話なので、もしよろしければ Wordに内容を書き出させて頂いても宜しいですか？ どこかに投稿やアップなどは一切致しません。 (2023年4月12日 23時) (
レス) id: 144323ef08 (このIDを非表示/違反報告)
mothernature110(プロフ) - 24時間テレビ出てほしいですよね (2017年4月2日 19時) (レス) id: 167eecf0f9 (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - すごく感動しました。更新大変だと思いますが、これからもお願いします! (2017年1月4日 17時) (レス) id: 129d5a1fa9 (このIDを非表示/違反報告)
こためるこ(プロフ) - ほんとに号泣です ；＿； もう涙止まりません！ 更新頑張ってください！ (2017年1月3日 2時) (レス) id: faa6f22767 (このIDを非表示/違反報告)
smile06302050(プロフ) - はじめまして！Twitter絡ませていただきます！ (2017年1月2日 23時) (レス) id: a1e554584d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉都香 x他1人 | 作成日時：2016年12月27日 20時
