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｢……え、｣
な、なんで知ってるの！？
私がそう驚いてると、
目｢…それもテニスクラブの人が
偶然見たって。｣
あ、な、なるほど。
…でも、どうしよう。
私が急にあんな話聞いて
蓮になんかあったらと思って
不安になってて
それをひーくんに慰めてもらった
なんて言ったら、
蓮にさっきのこと以上に
心配かけるし、
…ど、どうしたら？
私が必死に頭の中をぐるぐるさせながら
黙っていると、
目｢…言えないような理由なわけ？｣
｢…ち、違うよ！｣
目｢…じゃあ、何？｣
｢…そ、それは、｣
…なんて言ったら
心配かけずに済むんだろう。
私がまた黙っていると、
目｢…はぁー。分かった。もういいよ。
でも、とりあえず、
トレーニングはもうすんな。｣
｢え、なんで！？｣
目｢なんでも。分かった？｣
｢い、いや、でも、私はね、｣
目｢とにかくダメなもんはダメだって！｣
｢……え、｣
蓮が急に大声をあげてそう言った。
目｢ダメっつってんだろ。
大体、何？そんなに岩本くんと
仲良くトレーニングしたいわけ？｣
｢そ、そんなんじゃ！｣
目｢そうだろ、実際。
ダイエットの為とかも嘘だろ。｣
｢違うって！私は、｣
目｢もういいって。
分かったから。
俺、先に戻るから。じゃあな。｣
｢あ、蓮！｣
蓮はそう言って1人で先に
小児科の方に戻って行った。
…最悪だ、私。
蓮をあんなに怒らせてしまった。
なんか悲しい顔もしてた気がするし…
心配かけたくないって思ってたけど
蓮はきっと私が泣いてたから
なんでだろうって多分…心配に思って
聞いてくれたんだよね。
私ってほんとダメだな。
…私はそう思って、
しばらくその場から動けなかった。
岩｢………｣
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作者名：さつき
| 作成日時：2021年8月9日 22時
