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YES【J・P・ポルナレフ】リクエスト・モカさん ページ16

久しぶりの失恋だった。


(信じられない…)

 たまたま予定が早く終わって買い物をしに近所に出た時、私は彼氏の浮気現場に遭遇してしまった。ショックで意識が遠のきかけながらも、私はなんとか彼氏に別れを宣告した。
 ふらつく足取りでなんとか2人から逃げ出し、人気のない住宅街に入った辺りで私はついに耐えきれなくなった。悲しさやら悔しさやら腹立たしさで、目の奥が熱くなったと思った途端、じわりと視界が歪む。唇を噛み締め、ボロボロと落ちてくる涙を拭いながら、私は必死になって家に帰ろうと歩いた。

「A!!おい、A!!」

 不意に後ろから声がした。振り返る気にもなれず、そのまま歩いていると、大きな手が私の腕を掴んだ。ハッと顔を上げる。

「…ジャン…?」

「あー、目元擦ったな?腫れてんじゃあねぇか…」

 そう言ってハンカチを取り出し、ポンポンと目の周りを拭いながらジャンが眉を顰める。

「…たまたま見てたんだよ、さっきの」

「!」

 恥ずかしさやら情けなさやらで、もう顔を上げていられなかった。俯こうとする私の顔をジャンの手が挟む。

「まあ、とにかくだ。こういう時は暖かいものを食って、飲んで忘れるのがいいに決まってる!」



 ジャンが作った料理を食べながら、私はまた涙がこぼれそうになるのを感じた。辛い時は温かいものと人の優しさが染みる。

「…ありがとね、ジャン」

「気にすんな、幼なじみのよしみだ!」

 そう言ってジャンはお手製ホットワインの入ったコップを渡してくれた。しかし…とジャンが首を捻る。

「なんでお前みたいなのをフるかねぇ…」

「…私はつまらない女らしいよ。前もそれでふられたし」

「俺はそうは思わねぇけどな」

「そうかなぁ…」

「そうさ、お前はいい女だぜ。優しくて、思いやりのある、温かい女だよ。それに、かなり可愛い方だと思うぜ、俺は」

 その言葉に少し自嘲気味に微笑んだ。

「そこまで言うなら、ジャンが私の彼氏になってくれればいいのに」

「…いいぜ」

 あっさりとジャンはそう言った。

「ジャン……そんな、冗談だとしてもそんなこと軽々しく言っちゃ…」

「軽い気持ちでこんなことは言わねぇよ」

 そう言ったジャンの顔はいつになく真剣だった。

「ガキの頃からずっと惚れてた。俺はお前を悲しませたり、失望させたりはしねぇから」

 だから、とジャンの手が私の手を掴んだ。その手は微かに震えていた。



「YES、と言ってくれ。」

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りと(プロフ) - ∴さて、どこへ行こうか。さん» リクエストありがとうございます!返品が遅くなってしまい、大変申し訳ありません<(_ _)>リクエストの方、承りました!ここではお話がいっぱいになってしまいましたので、続編の方で取り扱わせて頂きたいと思います(^^♪ (2021年8月23日 23時) (レス) id: 4416da2808 (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - ?さん» ?さん、リクエストへの返信が大変遅くなってしまい申し訳ありませんでした<(_ _)>リクエスト承りました!ここではお話がいっぱいになってしまいましたので、続編の方で書かせていただきますヽ(*^^*)ノ (2021年8月12日 0時) (レス) id: 4416da2808 (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - モカさん» 返信がとても遅くなってしまい、申し訳ありません!リクエスト、承りました! (2021年7月19日 22時) (レス) id: b238753ec9 (このIDを非表示/違反報告)
∴さて、どこへ行こうか。 - リクエストです。普段甘えない花京院典明の恋人(夢主)が甘える、という内容なのですがよろしいでしょうか?出来れば生存ifを希望します… (2020年11月6日 19時) (レス) id: a195df0bb5 (このIDを非表示/違反報告)
?(プロフ) - リクエなのですが、露伴先生と病弱な夢主が恋人関係なのですがその病弱な夢主が意外にも悪徳的なスタンドを持っている事を知って何があったのかと聞くと泣きながら過去にあった親からの虐.待などを夢主が語っていき、その日は思う存分甘えされるみたいなのをください! (2020年3月27日 16時) (レス) id: d243ef7454 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りと | 作成日時:2019年1月9日 21時

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