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愛の重さ【東方仗助】 ページ13

仗助くんはとても一途な性格である。


「A?」

 彼の声に顔を上げると、怪訝そうな顔で仗助くんはこちらを見下ろしていた。

「どうかしたか?あ…体調悪い?」

「え?ああ…平気」

 私は少し微笑むと、また私は何とはなしに口をつぐんでしまう。

「…今日、なんか変だぜ?本当に大丈夫かよ」

「うん、平気」

 そうは言いながらも、私はやはり憂鬱だった。理由は、はっきりしている。

(私は…仗助くんのくれる『愛情』に見あった分を返せているのかな)

 彼は私を一途に愛してくれている。言動にしっかりと示されるそれは、私を幸せにしてくれると同時に不安にもさせた。

(仗助くんは、幸せなのかな)

 その想いが積もりに積もって、私を憂鬱にさせている。

「A!」

 不意に腕を掴まれた。顔を上げると、赤信号の横断歩道に足を踏み入れかけていることに気がつく。

「危ねぇって!本当にどうしたんだよ?」

「…うん」

 仗助くんはしばらく何も言わなかったが、不意に私を抱き寄せた。

「そんなに憂鬱そうな顔してよ、平気なわけねぇよな」

 仗助くんはそう言うと、ポンポンと私の背を叩く。

「色々と抱え込む性格なのは分かってるけど、俺の事もちこっと頼ってくれよな。これでも、恋人なんだし」

 な、と優しく私の背を叩く彼の大きくて温かな手にまた不安が募る。

「…ごめんね」

「ん?」

「私、仗助くんの優しさに甘えっぱなしだし…可愛げもないし」

 仗助くんの背中を叩く手が止まる。

「やっぱり私じゃ、仗助くんは幸せになれないんじゃあ無いかな…」

「いや」

 優しい声が私の頭の上から聞こえてきた。背中を叩く手がぎゅっと私を抱きしめる。

「お前が俺を好きでいてくれるだけでめちゃくちゃ幸せなんだぜ。その上、慣れないことを俺の為にやってくれたり、俺の為に泣いてくれたり、怒ってくれたりするお前だから、俺は本当に愛されてるって思えんだよ」

 そう言って仗助くんは私を離すと、私の手を握りまた歩き始める。仗助くん、と呼ぶと、彼はニコッと笑って私の頭を撫でた。

「ちゃんと返してもらってるから」

 見透かされていたような答えに顔が熱くなる。敵わないな、と思っていると、仗助くんがあー…と小さく声を上げた。

「でも、もしまだ足りないって思うならよォ…」

 仗助くんは照れたように鼻の頭をかいた。



「いつかハグ以上のこと、とかしたいなァ…とか…」

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りと(プロフ) - ∴さて、どこへ行こうか。さん» リクエストありがとうございます!返品が遅くなってしまい、大変申し訳ありません<(_ _)>リクエストの方、承りました!ここではお話がいっぱいになってしまいましたので、続編の方で取り扱わせて頂きたいと思います(^^♪ (2021年8月23日 23時) (レス) id: 4416da2808 (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - ?さん» ?さん、リクエストへの返信が大変遅くなってしまい申し訳ありませんでした<(_ _)>リクエスト承りました!ここではお話がいっぱいになってしまいましたので、続編の方で書かせていただきますヽ(*^^*)ノ (2021年8月12日 0時) (レス) id: 4416da2808 (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - モカさん» 返信がとても遅くなってしまい、申し訳ありません!リクエスト、承りました! (2021年7月19日 22時) (レス) id: b238753ec9 (このIDを非表示/違反報告)
∴さて、どこへ行こうか。 - リクエストです。普段甘えない花京院典明の恋人(夢主)が甘える、という内容なのですがよろしいでしょうか?出来れば生存ifを希望します… (2020年11月6日 19時) (レス) id: a195df0bb5 (このIDを非表示/違反報告)
?(プロフ) - リクエなのですが、露伴先生と病弱な夢主が恋人関係なのですがその病弱な夢主が意外にも悪徳的なスタンドを持っている事を知って何があったのかと聞くと泣きながら過去にあった親からの虐.待などを夢主が語っていき、その日は思う存分甘えされるみたいなのをください! (2020年3月27日 16時) (レス) id: d243ef7454 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りと | 作成日時:2019年1月9日 21時

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