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Eyes【メローネ】リクエスト・まるるさん ページ2

あなたの目は私の些細な変化も見逃さない。


「…ッ!」

 鋭い痛みに指先を見つめると、赤い線が1本皮膚の割れ目に沿って入っていた。じくじくと痛むそれに冬の訪れを感じながら、私は皿を洗う手を休める。

(随分とカサついてる…)

 しばらく忙しかったことなど要因は色々だが、日々のケアを怠っていたのがここに来て現れたらしい。ついつい怠けていたことのしわ寄せが来たな、なんて思いながら、私は指先の痛みをこらえて皿洗いを終えた。一息つこうとキッチンから出ると、目立つアシメントリーヘアが見えた。

「…メローネ?」

 声をかけると、感情の読めない瞳がこちらに向く。観察するように上から下まで見つめる瞳が、1点で止まった。どうしたの、そう問いかけるより先にメローネが勢いよく立ち上がるなり早足でこちらに近づいてくる。

「その手!」

 メローネがそういうなり、勢いよく私の手を掴んだ。何ヶ所かあかぎれした不格好な手に、メローネの目がじっと向けられている。

「ど、どうしたの?…あの、そんなに見ないでほしいわ。綺麗な手じゃないし…」

 引っ込めようとした手をメローネは強く握った。

「痛々しいな…」

 そう呟いて、メローネは私の目を覗き込んだ。

「この手、何があったんだ」

「何って、ただのあかぎれよ。ちょっとしたことだわ」

「ちょっとなんかじゃあない…!!もっとあんたは自分を大事にすべきだ…!」

 労わるように私の手を包み込む大きな手に思わずドキリとしてしまう。

「そう、かしら」

「そうさ!あ、この前ハンドクリーム貰ったんだ。塗ってやるから手を出して」

「…うん」

 言われるがままに出した手に、メローネは傷にはバンドエイドを貼り、チューブから出したハンドクリームを手際よく伸ばしていく。丁寧にクリームを塗りこんでいく手に、妙なくすぐったさを感じた。

「俺はあんたの手があかぎれやささくれでいっぱいになるのは見てられない」

 隅々まで塗りこまれたハンドクリームのおかげで潤った私の手に、メローネはベリッシモいい…なんて呟きながら、そっと頬擦りをした。

「…あなたって、いつも私の事、細かいところまで見てくれるのね」

そう言うと、ガラス玉のように綺麗な瞳が私を見上げた。

「当然だろ?」

 メローネがそっと私の手に唇を触れさせた。

「あんたは俺にとって世界一大切だ」

 慈しむように手に触れたメローネが、にこりと笑った。




「俺の目はずっとあんたを見てるよ」

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りと(プロフ) - ∴さて、どこへ行こうか。さん» リクエストありがとうございます!返品が遅くなってしまい、大変申し訳ありません<(_ _)>リクエストの方、承りました!ここではお話がいっぱいになってしまいましたので、続編の方で取り扱わせて頂きたいと思います(^^♪ (2021年8月23日 23時) (レス) id: 4416da2808 (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - ?さん» ?さん、リクエストへの返信が大変遅くなってしまい申し訳ありませんでした<(_ _)>リクエスト承りました!ここではお話がいっぱいになってしまいましたので、続編の方で書かせていただきますヽ(*^^*)ノ (2021年8月12日 0時) (レス) id: 4416da2808 (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - モカさん» 返信がとても遅くなってしまい、申し訳ありません!リクエスト、承りました! (2021年7月19日 22時) (レス) id: b238753ec9 (このIDを非表示/違反報告)
∴さて、どこへ行こうか。 - リクエストです。普段甘えない花京院典明の恋人(夢主)が甘える、という内容なのですがよろしいでしょうか?出来れば生存ifを希望します… (2020年11月6日 19時) (レス) id: a195df0bb5 (このIDを非表示/違反報告)
?(プロフ) - リクエなのですが、露伴先生と病弱な夢主が恋人関係なのですがその病弱な夢主が意外にも悪徳的なスタンドを持っている事を知って何があったのかと聞くと泣きながら過去にあった親からの虐.待などを夢主が語っていき、その日は思う存分甘えされるみたいなのをください! (2020年3月27日 16時) (レス) id: d243ef7454 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りと | 作成日時:2019年1月9日 21時

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