【文スト】ジ殺愛好家の弟は。２【太宰治】

６４話 ページ32

　
「・・・・・あ」
　

「何、如何したの中也」
　
　
「彼奴、この前街で見た・・・」
　
「それを早く言ってくれない！？
記憶力まで蛞蝓なの！？」

　

「煩ェよ！こっちだッて彼奴の人間関係とか一々記憶出来るか！」

　
「それをするのが兄の役目だ！」
　
「俺はAの兄じゃねェ！！」
　
　
　


　
　
『僕、君なんかと同じ酸素吸いたくないんだけど』
　
　


「！！
(Aさんの願い…！！
それは僕(やつがれ)が敵えなければならぬ！あの女を始末せねば！！)」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ
　
　

「あ、芥川の兄貴！お、落ち着いて・・・」
　
　
　
　
双黒の喧嘩、

絶賛不機嫌のA、

Aの不機嫌の元凶を始末しようとする芥川・・・
　
　

　
　
　
　

これは、武装探偵社社員の国木田独歩の胃に穴を開けるに十分な刺激だった。
　
　
　
並びに、中島敦・谷崎潤一郎…通称“ヘタレ組”の２名を気絶させるにも十分な刺激である

　
　
　

　

　
　
故に、現状をお伝えしよう。
　
　
　
　
小野Aは佐野凪咲のぶりっこ攻撃により
「死ねよ」「どうやって嬲り殺そう」などと考え、絶対零度の瞳で殺気を抑えきれておらず
　
　
佐野凪咲は殺気の勢いが凄すぎるあまり気付いていなく
　
　
太宰治は元相棒、中原中也の絶望的な記憶力()に腹が立ち
彼を最大限におちょくりながら口喧嘩をし
　
　
中原中也は元相棒、太宰治におちょくられ正面から悪口を云われ
ズタボロにされながらも懸命に言い返し、拳をぶっ放していて
　
　
芥川龍之介はボソリとAが溢した殺意溢れる言葉をしっかりと拾い
異能で佐野凪咲を嬲り殺そうと「羅生門」の「しょ」まで唱え立原に口をふさがれ
　
　
立原道造は今にも飛び出しそうな芥川龍之介を異能名を唱えようとする口を両手で
後ろから覆いかぶさるようにして塞ぎ(所謂バックハグ)
　
　
国木田独歩はカラオケルームに備えられてあるソファーへ
眼鏡を踏み潰したことも知らず倒れこみ気絶しており
　

谷崎潤一郎は上司国木田の様にソファーへ倒れこむのではなく
床へ倒れている中島敦の上に仰向けで乗っかりながら気絶していて


中島敦は背中に谷崎を乗せたまま僅かに残っていた意識を完全に飛ばして
現在は地面とこんにちはしている



所々雑にはなったが、これが現在のカラオケルームの現状だった。

そしてこの状況は、カラオケ店員が時間終了の連絡をしに来るまで続いていた

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