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その夜、




パチパチと燃える暖炉の傍で本を片手にうたた寝をしていると、突然激しくドアがノックされた。




何事かと飛び起きて扉を開けると、険しい顔をしたマクゴナガル先生が立っていて





話を聞くとどうやらまた生徒が襲われたらしい。





近くにはゴーストの首なしニックもいたそうだが、何より悪いのは……





『………ハリーが現場に?』





「えぇ、この件はダンブルドアにお任せしました。


私もポッターが後継者とは思っていませんが、ここまで来ると私の手には負えません」





『………なるほど。

それで、僕に何か……』





「えぇ。ダンブルドアより言伝です。

明日以降、いついかなる時もポッターの傍につき

彼の様子を窺ってほしいと」





『それは、ハリーを監視しろという事でしょうか?』





「護衛、という目的も含まれます。

とにかく1人にはできません、彼は今学校内で浮いた存在……彼がスリザリンの後継者でなかったとしてもそれはそれで……

危険が迫っているのですから」




『………わかりました、お引き受けしましょう』




「感謝します、A。

あぁ、授業の間は問題ありません。

その時間にはほかの先生方が彼を気にかけてくださいます」




『はい、わかりました

おやすみなさい先生』




それでは、と部屋を出ていくマクゴナガル先生を見送って深く息を吐いた。




まさか、親友の子を……それも実の子のように思っている彼を監視する役目を負わされるとは。




ダンブルドアも中々酷な事を頼むものだ。




マクゴナガル先生は"護衛"と言ってくださったが、実の所はハリーの見張り。




ダンブルドアは彼がスリザリンの後継者では無いことを突き止めた上で、わざと彼自身に秘密の部屋を探させようとしているのだろう。




…………ヴォルデモートを殺す、一歩として。





『やれやれ、明日からどんな顔してハリーに会えば良いのやら……』





開きっぱなしだった本に栞を挟み、暖炉の火を始末する。




薄暗くなった部屋の中で月明かりだけを頼りにベッドへと転がった。

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わさび(プロフ) - 海月湊さん» 嬉しいコメントありがとうございます!そう言って頂けると励みになります!これからもよろしくお願い致します。 (2022年9月2日 21時) (レス) id: 4f48927b1a (このIDを非表示/違反報告)
海月湊(プロフ) - とても面白かったです。私好みの、作品でした。続きを楽しみにしています。更新頑張って下さい。 (2022年9月2日 18時) (レス) @page20 id: 5a465236d8 (このIDを非表示/違反報告)
わさび(プロフ) - ぶどうさん» 応援のコメントとご指摘ありがとうございます!編集いたしました!これからもよろしくお願いします´`* (2022年8月27日 21時) (レス) id: 4f48927b1a (このIDを非表示/違反報告)
ぶどう - コメント失礼します。凄いスラスラ読めて、とても面白かったです。これからも応援してます!(細かい事ですが、マルフォイのファーストネームはドラコだと思います) (2022年8月27日 20時) (レス) id: 0aed378d42 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わさび | 作成日時:2022年8月23日 15時

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