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あの後、部屋に戻った僕は椅子に深く腰掛けて腕を組み、例の気配について考えていた。
秘密の部屋に住んでいるという怪物……奴は一体。
ｺﾝｺﾝ、
控えめにドアがノックされる。
『どうぞ？』
セブルスだろうか………？
いや、違うな。
この魔力は………
『こんな時間にどうしたんです？ハリー』
ハリーだった。
「先生に聞いて欲しいことがあって……」
寝巻き姿で訪ねてきたらしい彼を室内に招き入れる。
『おやおや、靴も履いて来なかったんですか？』
「靴を履くと靴音が響いちゃうんです………ほかの先生に見つかったらいけないと思って」
『ふふ、僕ならいいんですか？』
からかうように問いかけると、慌てたように首を横に振った。
もう9月も下旬に差し掛かり、夜になると気温もだいぶ下がるようになってきた。
石畳の床はさぞ冷たかっただろうと暖炉に火を入れてその前に椅子を置く。
そこにハリーを座らせて、僕は温かいミルクティーを用意した。
『さ、どうぞ。温まりますから』
「ありがとうございます！」
ハリーがミルクティーに口をつけるのを眺めながら、僕は窓際に置いてあった古ぼけた椅子に腰かけた。
『それで、聞いて欲しいこととは？』
「あの、信じて貰えないかもしれないんですけど……」
ポツリ、ポツリとハリーは最近の出来事を話してくれた。
『…………周りには聞こえていない声』
「僕だけに聞こえるんです。
誰かを………その、、、。
…………殺そうとする声が」
その言葉を聞いて、僕の中でひとつの嫌な仮説ができてしまった。
『………ハリー、その声について行ってはいけませんよ』
「………先生？」
『約束してください。
決してその声の主を探さない、と』
「……わかり、ました」
『良かった。
何かあったら必ず僕に話に来てくださいね』
待っていますから、と笑って言うと
ハリーは嬉しそうに頷いた。
僕がハリーの両親と友達だった事を聞いてから、彼はよく僕の部屋を訪ねてくるようになった。
廊下を歩いている時も、僕を見つけては駆け寄ってきてくれる。
最近はそれが可愛くて、まるで自分の息子の様に感じていた。
いや、もうここまでくると息子同然だ。
あまりにもデレデレとしすぎて最近セブルスから「だらしが無い顔をするな」と叱られてしまった。
仕方ない。ハリーが可愛すぎるのが悪いのだ。
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わさび(プロフ) - 海月湊さん» 嬉しいコメントありがとうございます！そう言って頂けると励みになります！これからもよろしくお願い致します。 (2022年9月2日 21時) (
レス) id: 4f48927b1a (このIDを非表示/違反報告)
海月湊(プロフ) - とても面白かったです。私好みの、作品でした。続きを楽しみにしています。更新頑張って下さい。 (2022年9月2日 18時) (レス) @page20 id: 5a465236d8 (このIDを非表示/違反報告)
わさび(プロフ) - ぶどうさん» 応援のコメントとご指摘ありがとうございます！編集いたしました！これからもよろしくお願いします´`* (2022年8月27日 21時) (レス) id: 4f48927b1a (このIDを非表示/違反報告)
ぶどう - コメント失礼します。凄いスラスラ読めて、とても面白かったです。これからも応援してます！(細かい事ですが、マルフォイのファーストネームはドラコだと思います) (2022年8月27日 20時) (レス) id: 0aed378d42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わさび | 作成日時：2022年8月23日 15時
