検索窓
今日:8 hit、昨日:41 hit、合計:40,833 hit

6. ページ49

わかってる。

だからそんな顔しないで?



「でも多分、その時はまたAのこと傷付けてしまうと思うねん」

「…うん」

「それでももう次は逃がさへんから」

「…大丈夫。もう逃げない」

「俺のことだけ信じて。そんでもう離れへんて覚悟しといてな」

「…出来てるよ」



そっと重なった手と手。

何十年先もこの手が離れないように私も頑張るから。



「私も。忠義くんと結婚したい」



こぼれた答えに忠義くんが満足そうに目を細めた。



「子供も欲しいやん?」

「…この年になって子供なんてほんと考えてなかった」

「まぁ、今から何人もは無理かもしらんけど。Aとの子供、普通に欲しい」

「だね。頑張れるかな」

「俺は全然頑張れるで?安心して?」

「変な意味じゃないからね?」

「んふふ、わかってるってぇ」

「もー、絶対わかってないでしょ」



見つめ合って、微笑み合って、どちらともなく近づく顔。

優しく触れて離れた唇。



「…早速頑張っとく?」



至近距離、熱の籠った瞳に体が疼いた。

結婚とか子供とかこれからの約束は一先ず置いておいて。



「うん…私も今日はめいっぱい忠義くんが欲しい」

「……やっば」

「ヤバい?ダメ?」

「ダメちゃうけど…あんまり煽ると知らんで?」



言い終わるのと同時、またすぐに口は塞がれた。

私の中を忠義くんが満たしていく。

その甘さに溺れてしまう前に。



「ねぇ、忠義くん」



口にした愛しい名前。

動きを止めた唇。

目の前の不満そうな顔。



「……何。この流れよう止めれるな」

「ごめんね。でも今言いたい」

「だから、何?」



あの時答える事の出来なかった言葉を、今、忠義くんに返すから。

ちゃんと聞いて欲しい。



「…忠義くん、愛してるよ」



目を開いて、まじまじと私を見返して。



「…ほんま……覚悟せぇよ」



小さく呟いた忠義くんが私の唇に噛み付いた。

もちろん、覚悟は出来てるよ?

だから今はただただあなたに溺れさせて。









おわり

ありがとうございました!→←5.



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (96 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
332人がお気に入り
設定タグ:関ジャニ∞ , 大倉忠義
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:咲菜 | 作成日時:2022年8月16日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。