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ぽかぽかと暖かくて
何となく良い香りが身体を包んでいる
意識はあるのに
まだ何処か夢の中のようで
幸せな気分だった
(今何時…)
目覚まし時計に手を伸ばそうとすると
「もうすぐ5時になるところだ」
横から大好きな声が聞こえる
「おはよう、Aさん」
Aがゆっくり目を開けると
降谷がAの頭を撫でながら
こちらを見ていた
『おはよ、零さん…
早起きだね…』
まだ眠さが残って頭はぼんやりしている
「昨日は先に寝てすまない…
久しぶりに熟睡していたようで…」
そう言って頭を掻いた
『もし…私と一緒に寝た方が
熟睡できるのなら…
いつでも泊まっていいよ』
ほんのり赤く頬を染めながら
Aは提案した
降谷は少し驚いた顔をしたが
やがて優しく微笑み
「ありがとう…そうするよ」
そう言ってAを抱きしめたのだった
朝食は2人並んでキッチンに立ち
和食中心のメニューとなった
「「いただきます」」
これが朝食なのかというほどの量を
降谷もAも黙々と胃袋へと
送り込んで行く
テーブルの上はあんなに
料理であふれかえっていたのに
あっという間に完食…
「「ご馳走さまでした」」
2人で目を合わせて言えば
自然と笑みがこぼれる
片付けをしながらつくづく思う
こんな日がずっと続けばいい…と
この人とずっと共にありたい…と
願って止まないのだった
降谷を送り出し、家のことを済ませると
Aは普段よりも少し早く家を出た
今日もメロンパンを求めいつもの道を歩く
(またか…)
すでにメロンパンは売り切れていた
(また貰うかもしれないけど…)
Aは違うパンを買って
大学への道を進む
するといつもの場所に
黒いポルシェが見えてきて
銀髪の男が車から降りてくる
そして、手にはパン屋の袋…
(またジンさん買い占めたか…)
何時頃からか、ジンはAより早く来て
メロンパンを買っては
Aに全部くれるようになっていた
ジンが犯罪者とわかってから
かなりの時間が過ぎたが
相変わらずAは週に一度
この水曜日だけは関わりがある
だが…この日だけは
メロンパンを諦めていれば良かったと
後悔をすることになるのだった
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あい(プロフ) - あいうえおさん» コメありがとうございます!ご指摘頂きましたが、おっしゃる通り時間も経っておりますので、このままで行きます。すみません! (2019年4月27日 10時) (レス) id: d8d396b9c0 (このIDを非表示/違反報告)
あいうえお - あの、降谷さんはいつもは「俺」と言っていますよ。安室さんのときは「僕」ですが、、直してほしいわけじゃないんですけど、大変だと思うので、、 (2019年4月27日 7時) (レス) id: d4ea0d195c (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - RURUさん» お久しぶりです!いつもご覧頂きありがとうございます^ ^ 漸く更新できました!ジンさんがだんだんと怖い人になってますね…!さぁどんなことが起こるのか…、明日のお話をお楽しみ… (2018年10月8日 23時) (レス) id: d8d396b9c0 (このIDを非表示/違反報告)
RURU(プロフ) - お久しぶりです!更新楽しみに待ってました!この後2人がどうなるかとてもハラハラしてます!ジンはただでさえ今は情緒不安定なのにあんなの見ちゃったらこの間よりもっと恐ろしい事になってしまうんじゃ…明日の更新待ってます! (2018年10月8日 21時) (レス) id: b7492cc28b (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - RURUさん» ジンはキスマークを見て何を思っているのでしょう…?ちょっと不安ですね…。どうなるのか、明日わかります!いつも応援ありがとうございます!頑張ります! (2018年9月24日 17時) (レス) id: d8d396b9c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:i | 作成日時:2018年9月17日 15時