【名探偵コナン】…秘密…8【降谷零】

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『れ、零さんは…
明日は朝早いの…？』


遠慮がちに降谷に声をかけた



「午前中はポアロなので
遅くも早くもないと言ったところか…

Aさんは？」



『私、明日は午後からの講義だけだから…』


そう言って２人で黙り込む






沈黙を破ったのは降谷だった


「Aさん…
もし良ければ今日はここに
泊まってもいいか？

恋人でもないのに
こんな事を言ってしまうのは
少し気が引けるが…」


何処か照れているような表情で
Aに問いかける



Aは目を見開いて降谷を見た


『本当に…⁈
そうなればいいなって
私も思っていたから…嬉しい』


へらりと笑って立ち上がる


『じゃあ、明日の朝ご飯の仕込みしてくるね』


嬉しそうにパタパタとキッチンに
入って行くAの姿は
まるで新婚夫婦のようで
降谷の顔は自然と緩んだ


(Aさんは結婚のことを
どう考えているんだ…)



先程の次郎吉の件を思い出す



勿論、降谷もいつかは結婚するだろう

そして、出来ればその相手が
自分の想い人ならどれ程良いか…


いつからか考えていたことだ

だが、公安の仕事をしている以上は
結婚に関してシビアにならなくてはならない


然も、Aは鈴木財閥のお嬢様で
次郎吉のお気に入りときた

このまま本当にAとの結婚を
考えることがあれば
少なくともAの両親と次郎吉の３人には
自分の正体を明かすことになりそうだ



(前途多難だな…)



降谷は溜息をついて思いを巡らせる



以前の降谷であれば結婚どころではなく
毎日毎日、仕事に明け暮れていた


今でもAに会えたことが
自分の運命を変えたのだと思っている



(寂しさで溢れていたAさんと
仕事のことしか考えていない僕を
萩原が出会わせたのかもな…)



そんなことを思えば


「今生だけはAちゃんを
お前に譲ってやるよ…」


何処からか声が聞こえてきそうだ



「ありがとう、萩原…」



独り言のようにポツリと呟くと
キッチンに立っているAに向かって



「金曜日の夜は僕も一緒に行かせてくれ」



そう言い放ったのだった






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こんばんは、作者の i です

いつもご覧頂きありがとうございます！


急ではありますが
明日の更新はこちらの都合で
お休みさせて頂きます

申し訳ございません


また明後日更新致しますので
今後もよろしくお願い致します！

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