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沙織side



Aと連絡が取れたことを玉ちゃんにも伝えた。




裕太「オーストラリア?なんでそんな遠くに?」




沙織「お父さんの単身赴任先がオーストラリアなの」




裕太「まったく、やることが極端なんだから。それで何か言ってた?」




沙織「太ちゃんのことは何も言ってなかったよ。こっちから話題振ったら、さらに音信不通になりかねないでしょ?」




裕太「収穫なしか」





Aが居なくなってからの太ちゃんは、随分変わり果てて、ついに私とも話さなくなってしまった。





だから、事件のことは何も進展せずに、ただ時間だけが過ぎていく。




ーーーーーそんな中、Aが修学旅行で帰国することが決まった。




沙織「玉ちゃんっ!Aが一時帰国するって!」





最近の恒例となっているお昼の空き教室での作戦会議。





裕太「マジ?いつ?」




沙織「夏休み中だって。なんとか2人を説得するには、このタイミングしかないんじゃないかな?」





裕太「そうだね。でも、説得するのは2人だけじゃダメだと思わない?」





沙織「え?」





裕太「クラスのみんなも、校長たちも皆が納得しないと、Aちゃんは帰ってこないと思う」





思ってたよりもはるかに高いハードル。





沙織「あー、どうしたらいいのー!」





机に突っ伏しながら叫ぶ。





裕太「俺、写真のリークした人なんとなく分かったかもしれない」





沙織「誰?」





裕太「ガヤ先生のファンクラブが存在してるの分かる?そこの2年生。」





沙織「聞いた事あるかも。でも、なんで2年生?」




裕太「修学旅行の写真あるでしょ?一緒に行った人しか撮れないはず」




確かに、そういうことか。





裕太「まぁ、まだそこまでしか分かってないんだけどね。あとはファンクラブのメンバーくらい」




沙織「私たちだけじゃ無理なのかな?」




裕太「珍しく弱気じゃん。Aちゃんのことならめっちゃやる気なのに」




ふいに顔覗き込んでくるから、ドキッとした。、





沙織「別にそんなんじゃないし!」



やばい、顔熱い




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作者名:Meri | 作成日時:2014年10月15日 16時

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