緊張 ページ20
寒くないかな…
部屋の中は暖房のおかげで温かくて
でも、ベッドに居る僕と、ベッドの外に居るA
やっぱり風邪を引いてしまわないか心配で…
まぁ、この部屋にいること自体
心配なんだけど…
今すぐにベッドの中へ運んであげたいけれど
Aが起きるのが、怖い
僕は、その柔らかい髪をずっと梳くように撫でていた
すると
「ん…」
Aは小さく唸って、ゆっくりと顔を上げた
YN「…っ」
撫でていた手を咄嗟にひっこめて
緊張しながら、Aの顔がこっちに向くのを待っていた
「っ…ん」
ゆっくりとベッドから体を離し、起き上がると
スローモーションのように顔を上げた
YN「…。」
「っ…ユノ？」
緊張した僕に、心配そうな顔をして名前を呼んだ
いつ振りだろうか
Aの口から僕の名前を聞いたのは
それは何年も経ったようにとても懐かしいようで
優しくて愛おしい
ずっと僕が望んでいたものだった
「熱、どう？」
YN「…大分、楽だよ」
「良かった…」
まだ緊張した面持ちの僕に
Aはそう言って柔らかく微笑んだ
YN「A…」
「熱計ってみる？」
YN「うん」
ベッドサイドの二段目の引き出しから体温計を取り出したA
そんな所にあったのか…
やっと見つかった体温計は
やっぱり彼女がきちんと仕舞っていてくれたものだった
「はい」
YN「うん」
手渡された体温計を脇に挟み、数分で取り出すと
それを彼女に渡す
「３７．８℃か…」
YN「…。」
体温計を見て少しまた心配顔に戻ったAは
その手のひらを僕のおでこにあてた
YN「っ？！」
「ん…ちょっと熱いけど、昨日よりは良いみたい」
久しぶりに彼女を近くで感じると
それだけで泣きそうになった
その手を引いて抱きしめたい
もう僕から離れていかないように
強く抱きしめてしまいたい
ゆっくりと彼女を求めて上がっていく僕の左手は
僕から離れてしまった彼女に届かないまま
空を切った
「今お水持ってくるね？
汗もかいたから着替えもしようね」
少しだけぎこちないながらも、普通に僕に話しかけるAは
そう告げると、寝室を出て行った
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裕(プロフ) - 花さん» ありがとうございます(*´∀`*)ノなるべく頑張って更新しますので新章も宜しくお願いします<(_ _)> (2018年7月4日 10時) (
レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - しあぽんさん» 2章もありがとうございました<(_ _)>新章、１話だけですがアップしました(^-^) (2018年7月4日 10時) (レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - wakaさん» 2章も最後まで読んで頂いてありがとうございました<(_ _)>最終章もチンタラ頑張ります!(^^) (2018年7月4日 10時) (レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
花(プロフ) - 裕さんの更新をすっごく楽しみに待ってるファンです♪ちんたらでも亀さんでも何でもOKなので楽しみに待ってます♪ (2018年6月14日 23時) (レス) id: 8c09381f1b (このIDを非表示/違反報告)
しあぽん(プロフ) - 大丈夫！いざとなったら女性は強いから！ちんたらでものったらでも構いません！お待ちしておりますぅ〜 (2018年6月14日 15時) (レス) id: dafbf0b050 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：裕
| 作者ホームページ：http://id29.fm-p.jp/279/jjhh/
作成日時：2014年11月16日 2時
