紫の原石はSixTONESの紅一点1

早泣き選手権 ウラ側 ページ19

北斗 side

今日の企画は早泣き選手権ってことで、頭の中でいろんなこと想像するんだけど、そんな簡単に泣くなんてできるわけもなく、気がついたら高地とジェシーが抜けていた


「やっぱあいつらはえーなー」なんて軽い気持ちで考えてたら、Aの呼吸の仕方というか肩の上がり方がおかしいのが目に入った


「あれヤバいやつだわ」って思ったけど駆け寄るわけにもいかず、なんとかして樹にアイコンタクトを取ろうとしたけど、あいつはあいつで下を向いてるから気がつかない


「樹、こっち向けよ・・」なんて悪態をついてると、Aが手をカメラの前で涙を流し抜けた


Aの呼吸音で気がついたのか他のメンバーが心配そうに見守ってると、思っていた通り横はけた瞬間に軽い過呼吸になった


高地とジェシーがいたから、その場にはジェシーが残って高地がAを外に連れ出した


・・・までは良かったんだけど、高地が部屋に入って来て俺の顔を見て「ムリそう、北斗助けて」なんて言うから、それから必死で涙を流してAが待つ場所に向かった


北斗：ごめん、お待たせ

A：・・はっ・・っ・・ほくっ・・

北斗：うん、ほっくんだよ？大丈夫、俺の呼吸に合わせて？

A：・・うっ・・はっ・・

北斗：吸って、吐いてー・・・うん、上手。もう1回。

A：・・スー・・ハー・・ごめっ・・もう大丈夫・・

北斗：何か考えちゃったの？

A：昨日ねドラマの撮影だったんだけど・・うまくできなくて・・怒られたりもして

北斗：うん

A：最終的にはOK出たけど自分ではあんまり納得いかなくて・・・気持ち切り替えなきゃって思ってこの企画を始めたんだけど、昔のこと思い出しちゃって・・それで・・

昔、Aがやってたドラマの監督が影で「顔がいいから芝居に使ってるんだ。顔がよけりゃ客寄せパンダぐらいにはなるだろ。まあスタイルもいいから遊びにも使えるかw」って言ってのを聞いてしまってAはパニックになった

あれほど捻り潰してやろうかと思ったことないぐらいイラついた

まあその後、Aを擁護してくれた人たちの訴えで、そいつはこの世界から姿を消したけどね

北斗：分かった、もう何も言わなくていい。あの時とは違うから。Aは、まだまだ成長するって思ってるから怒ったんだよ。あの時とは違うよ。

A：ほっくん・・ありがとう。


これが、あの日の撮影のウラ側


ファンのみんなに心配かけちゃったかな・・・でも、みんなAを応援してくれてるから大丈夫だよ

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