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じかだんぱん ページ33

「何の用かね?」

浜田の校長は、じれったそうに言う。

「直談判に来たんです」

にっこりと笑って言う黒木に対し、はぁ、という顔をする校長。

黒木は、発言を続けた。

「お宅の奈々花さん、いじめをしていますよ」

「証拠は?」

少しも動揺しない校長に、黒木は話を続ける。

「動画があります。美門、」

美門がいじめの動画を見せる。
すると、校長は馬鹿らしい、といった表情になった。

「そんなの、子供騙しだろ」

そう言った時。

「ちげーよ!!!」

上杉だった。

「あいつが一生懸命耐えてきたものは....子供騙しなんかじゃ....」

いつもよりかなり焦っている上杉に、僕はかなり驚いた。

ふと、動く美門。

す、っと片膝をつき、いわゆる<土下座>の体制になった。

「どうか....あの子は....俺の....俺にとって....」

美門の目からボロボロとこぼれおちる涙。

「ここで道を正してあげるのが、奈々花さんの為だと思いますよ」

ぎっと校長をにらむ若武。

校長は、降参だ、という表情になる。

「わかった」

校長の声。

「奈々花には、私がしっかり言い聞かせておくよ。それなりの対応もとる」

そして、首をかしげた。

「そのいじめにあってた子は、かなり愛されているんだね?」

ははっ、確かに。
上杉が、フッと笑って言った。

「俺たちの、大切な大切な天使なんです」

校長も、ニヤッと笑う。

「女の子かい?だとしたら、とんでもない魔性の女だな」

あたりに、ドッと笑いがあふれた。

おかえりなさい。→←作戦会議



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ゆうな - すごく面白かったです探偵チームの信頼がグッド詰まっているお話でした (2021年8月20日 0時) (レス) id: 9c262f26ff (このIDを非表示/違反報告)
#モモ# - 次の作品も楽しみにしてます! (2021年8月16日 21時) (レス) id: a8579e89ad (このIDを非表示/違反報告)
おれんじ - お疲れ様です (2020年4月9日 18時) (レス) id: c350fd39bf (このIDを非表示/違反報告)
(〃ω〃) - 俺たちの、大切な大切な天使なんです(上杉)(〃ω〃) (2019年8月20日 19時) (レス) id: 3d3f2d0827 (このIDを非表示/違反報告)
上杉 亜沙美 - とても良いお話でした。 (2019年8月9日 10時) (レス) id: eea7cb4a8f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:結花@Project KZ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/santsuguji2/  
作成日時:2019年3月29日 19時

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