勉強会、開始! ページ20
「たぁーちぃーばぁーなぁー!」
はいはい、今度は何?
「ここ、なんで主人公は笑ったの?って。意味分かんねー」
あぁ、ここ。
「あのね、ここ、前文でありがとう、って言ってるでしょ?」
「うん....」
「ありがとうって、どんなときに使う?」
「・・・・感謝を伝えるとき?」
「そう。そして、感謝を伝えるには、笑顔でしょ?」
「あぁ!なるほど!めっちゃ分かりやすかった!」
どうも!お役にたててうれしいです!
「立花、数学、大丈夫か?もしよかったら、教えるぞ」
上杉君だった。
あぁ、数学、教えてもらいたい!
「あの・・・・。よかったら、教えて下さい」
弱弱しく頼んだ私に、上杉君はニコッとする。
「ん、全然、OK!」
わぁっ!ありがとう!
すっと、私から参考書を奪っていく上杉君。
真っ白な手がこちらに向かってきて、少しドキドキしてしまった。
「んー、ここさぁ、立花」
はいっ!何でしょう!?
「この消した跡、良く見てみると、」
え・・・・。見るの、その跡。
「これ、答えに凄く近いぜ」
え!?ほんと!?
....あ。凄い答えと近い。
あの時は気が気じゃなくて、見逃しちゃってたのかも。
「いいか?焦ってすぐ答えを消すな。とにかく、じっくり問題に向き合うこと」
「はいっ!」
あぁ、つかれたぁ....。
かれこれもう3時間、ぶっ通しで勉強してる。
「諸君、そろそろ疲れてきたようだな。いや、疲れてなくても、俺が疲れた」
そう言い、身を乗り出す若武。
「よって、これよりお疲れ会とする!」
わ、やったぁ!
「ね、なんか、食べよ」
小塚君だった。
あ、そういえば晩御飯、食べてなかったっけ。
でも、色々ありすぎて、あんまりおなかすいてないや。
「立花、雑炊くらいなら、どうだ?」
問いかけてくれたのは、上杉君だった。
んー、確かに、それくらいなら、食べれるかも。
ありがとね、心配してくれて。
「何も食べないのが、一番、体に悪りぃからさ」
そう言って、やさしい笑みを浮かべる。
綺麗な綺麗な笑みだった。
「ありがとう。みんなも、本当にありがとう。守ってくれて、救ってくれて」
「大丈夫だよ。アーヤ」
「kzは三銃士、でしょ?」
「だな。立花、気にするな」
「ん、僕は、何も出来てないけど」
「そうだぞ、アーヤ。お前は、大切なkzのメンバーなんだ。手出しはさせん」
「うんっ!」
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ゆうな - すごく面白かったです探偵チームの信頼がグッド詰まっているお話でした (2021年8月20日 0時) (レス) id: 9c262f26ff (このIDを非表示/違反報告)
#モモ# - 次の作品も楽しみにしてます! (2021年8月16日 21時) (レス) id: a8579e89ad (このIDを非表示/違反報告)
おれんじ - お疲れ様です (2020年4月9日 18時) (レス) id: c350fd39bf (このIDを非表示/違反報告)
(〃ω〃) - 俺たちの、大切な大切な天使なんです(上杉)(〃ω〃) (2019年8月20日 19時) (レス) id: 3d3f2d0827 (このIDを非表示/違反報告)
上杉 亜沙美 - とても良いお話でした。 (2019年8月9日 10時) (レス) id: eea7cb4a8f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:結花@Project KZ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/santsuguji2/
作成日時:2019年3月29日 19時