小さな絆が知っている。 (ページ16)

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もう、休もう。ページ16

「アーヤ？まだ怒ってる？ごめんって、悪かった！」

私は知っている、ここで目を合わせたら負ける事をっ！
その瞬間、翼が私の視界にさっと入ってくる。

「ごめんね？」

....はぁ、私の負け。

「お前ら、何やってんの？恋人ごっこ？」

「ん、そーだよ」

あぁもう、ちがいますっ！

「っと、教室ここだったっけ」

あ、ほんとだ、気付かなかった。

「じゃ、いこー！」

教室に入ると、なぜかざわざわしていた。
あ、今休み時間かぁ、にしてもうるさい。

「もっと汚してやろ！」
「いいね！」
「ははっ！まぁっくろじゃん！」

え・・・・。

私の机が、

汚されていく。

なんで？

このクラス、今までいじめなんて無かったじゃん。

ねぇ、

どうして？

ここまでしなくてもいいじゃん。

ねぇ。

「おいやめろよお前ら！マジでシャレにならんっ！」

マリン。
ありがと、でも、もう庇わなくていいよ。

ガァン！！！

！？

何の音！？

音の主は・・・・翼だった。
私の前の席の人の机、だな。それを蹴る翼。
翼は、私の机の周辺にいた人に言う。

「離れて？」

「・・・・え、」

もう一度、バン！という音が響く。
今度は、机を想い切り叩いたようだった。
あぁ、机がへこんじゃいそう････。

「いいからどけよっっ！！！」

その時、忍に言われた。

「立花、今日は帰って休もう。ごめん、目に悪いもの見せちゃって」

え、

「でもっ！」

反論しようとして、忍に一歩近づく。
その時、足をすくわれ、横抱きされる。

あぁ、抗えないっ！

仕方ない、もうゆっくりしよう。
なんか、疲れたな。

ああ、

すごく、

あたたかい。