小さな絆が知っている。

怒ってる？ ページ15

「起きて、姫様」

へ....姫様・・・・？

あ、そうだ、私、寝てて。

「あぁ、姫がご起床なさった」

翼にそう言われ、私は赤くなってしまう。

「もう、やめて！」

「はいはい。あ、体調、どぉ？行けそうなら一緒に行こ」


「おーい、お前ら何やってんのー？」

忍の声だった。
やば、早く行かないと。

「行けるよ」

私の答えに、翼はうなずく。

「だっこ、してかなくて大丈夫？」

そう言われ、瞬時に言ってしまった。

「大丈夫、けっこーです！」

「熱は？」

翼はそういい、頭にぴとっ、と手を当てる。

あぁ、もう、そーゆーのタラシって言うんだよ！？

「もう、行こっ！！」

後ろでくすくす笑う翼の声。
あー！やっぱり分かってたの！？

ずんずんと道を突き進み、保健室を出る。

「あれ、怒ってる？何やったの、美門」

えーい、こんなときぐらい、察しなさい！

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