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@103 ページ7

花子「A!!」


!?


首が取れる勢いで振り向いた


今、わたしの名前……


あまねがわたしに手を伸ばす


花子「ごめんね……。もう、置いてかないから…
許して。」


息が詰まる


その手を掴めたらどれだけ楽だったか


もう一度抱きしめられたらどれだけ幸せだったか


でも、反射的にわたしは階段に向かって走り出した


怖かった


これでまたあまねが思い出してくれても、また忘れられてしまうのではと


バカみたいだった


わたしはもう死んでるのに、なんでまだこんな感情に振り回されてんだ…


こんな感じで走ったこと、前にもあったなあ


切ない思いを噛み締めながらネネのいるところまで急いだ


螺旋階段の一番下を2段飛ばしに降りる


『……四番』


やっぱりもういたんだ


ゆっくりと2人に歩み寄る


シジマ「えっと、あなたは確かぁ…水辺の詩でしたか?」


『そうだよ』


ネネ「Aちゃん!!」


ネネがガクガクと震えていた


ネネ「そうだよ…Aちゃんもいる。Aちゃんもいるんだから…
この世界から出たって、きっと…大丈夫だもん…!そうだよね…?Aちゃん……!」


縋るようにこちらを見られた


残念だけど話の脈絡が掴めてないからなんとも言えない


ネネ「だって私__」


シジマ「”生きているから”…ですか?」


ネネ「え…」


シジマ「なんの根拠もない言葉…
あなたのいう大丈夫はただの願望。虚構と同じです。馬鹿馬鹿しい」


四番の雰囲気が暗くなる


シジマ「昔…同じことを言ってた人がいましたけど、いくら夢を見たって現実は変わりませんでしたよ」


四番の昔話……?


ネネ「もしかして、特別な人?」


シジマ「特別…まぁ…ある意味では。
とはいえもう二度と会うことはないでしょう」


不意に冷たい空気がふいた


つかさ「あーーー!Aだ!」


『あ…』


つかさ「四番の願いが聞こえたから来たけど、Aに会えて良かった〜!」


『…四番の願い?』


つかさ「うん。四番、願ったでしょ?”会いたい”って。心からの願いが俺を呼び寄せる」


つかさくんによって鉄格子が綺麗に壊される


しばらく唖然として突っ立ってるとつかさくんがわたしの背中を押した


つかさ「Aも行くよー」


『へ?まってまってまって!!』


つかさ「いってらっしゃい!」


体がふわりと浮く


『嘘でしょ?!』


パチンという音と共に


わたしたちは飛ばされた

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設定タグ:地縛少年花子くん , 花子くん , 柚木普   
作品ジャンル:恋愛
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咲楽 - ヤバイこれ読んでると顔がニヤける 更新頑張って下さい!応援してます! (2022年1月8日 1時) (レス) @page27 id: 5b8ca2bcc2 (このIDを非表示/違反報告)
ももいちご紅茶(プロフ) - すごい面白いです!読んでる時顔にやけます…w好きです!頑張って下さい! (2020年9月11日 13時) (レス) id: 4935a83b89 (このIDを非表示/違反報告)
紗奈 - 面白すぎます!源最新楽しみにしてます!!もしよかったら兄との絡みが見たいです (2020年4月23日 1時) (レス) id: 0bf5c2ae4b (このIDを非表示/違反報告)
- あの……貴方様は神ですか? (2020年4月5日 2時) (レス) id: f2a5c7d6f6 (このIDを非表示/違反報告)
もっけちゃん(プロフ) - 最初の、生徒会長と花子くんの絡みのところからもう面白いです!更新楽しみにしてます! (2020年3月20日 23時) (レス) id: 5bc881e2a1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しらき | 作成日時:2019年8月27日 15時

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