元祓い屋の現怪異。参

＠１１２ ページ20

あまねが光の腕をぐいっと引っ張った


うわあ…悪役顔だよ、まったく


花子「四番の力を借りてもこの程度…そんなんでヤシロをどうやって助けてあげるって？甘いんだよ」


なにかが頭の中で切れた


あまねが褒めて伸ばすタイプではないのは知ってる


でももう色々と爆発しかけた


花子「誰も彼も救いたい諦めないってそういうトコ、俺はスキだけどさー…結局いつもなんとかしてるのって俺だよね。」


矛を構える


花子「ちょっと黙っててくれる？」


『あまねが黙りなよ』


頭に矛をぶつけると血こそ出ないけどかなり痛そうな音がした


光を引っ張って立たせる


花子「A……！」


『わたし怒ってますからね！！！何回も何回も忘れられて！その上でわたしの愛弟子に大口叩いて！！自分のことは棚に上げるとですか？！』


花子「違う、A…悪かったよ…でもあれは四番の…」


『いやもうこの際なんでもいい！うん！すごくどうでもいい！いいけど！自分が本当に望んでることでもないもののために、うちの光を精神肉体もろもろで傷つけないでください！うちの子弱いから！』


光「おい……」


『光！あんたは腰が引けてる！！雷霆杖っていうの？それの威力ももっと出る！心の迷いがそのまま出てる！しゃんとしなさい！！』


ゼーハーと息を次ぐと後ろから良からぬ気配を感じて横に飛び退いた


良からぬものはミツバだった


ミツバは四番とあまねと光をかっさらって箱に入れる


ミツバ「A？！何避けてんの！？」


『ごめんなさい入れてくださいお願いします』


？「ダメだよ」


お腹をぎゅっと抑えられた


もうこの馴れ馴れしい感じで誰かわかる


花子「つかさ！！」


つかさ「あまねだあ！！でも今はAに用があるから！」


花子「だめだ！A矛で抵抗して！」


つかさ「Aをちょっと借りるね」


ミツバ「あ！A！！！」


かかとが地面から離れた


『ゑ”』


光「A？！」


空に浮いた自分の体は重力に逆らえず垂直落下する


『あああああああああああぁぁぁ！！！死んじゃう！！死んじゃうから！！』


飛び降りようとしてる光をミツバが必死にとめてる


つかさ「よっと」


軽い声と共に足取り軽く地面に着いた


ビル何階分飛び降りたんだろう…


『なんの用…ほんとに…普通に呼び出して……』


つかさ「ごめーん」


反省してない……！


『それで…なにかな』


つかさ「うんー？普通にお喋りしたかったって言ったら怒る？」


『ガチギレする』

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