元祓い屋の現怪異。参

＠９９ ページ1

『光…まだ大丈夫だよ』


ネネが連れ去られてがっくし落ち込んでる光を慰める


光「A、ごめんな…辛いよな…あんなこと言われて…」


ちょっと喉が詰まったけど、目を閉じて首を振った


『わたしは大丈夫』


それよりわたしはちょっと気になることがある


……寝てる時って、つば飲み込んだりするのかな…


飲みこまないよね…多分


そんな気がする、


だとしたら、ネネは……


最悪の状況が頭に浮かんだ


全部、聞いてた…………？


『さて、わたしはちょっと行くところがあるので』


内心の焦りをかくして立ち上がる


ミツバ「どこ行くつもり？」


『…ちょっと、屋上』


ミツバ「嘘だ」


あぁ、この子も勘が鋭くなってきた


ミツバ「なんで七番様といいAといいやることなすこと全部隠そうとするの？！なんなの？！そんなに僕のこと嫌い？！」


『ちがうよ？！ただ2人には危ないと…』


ミツバ「ほら！嘘だったんだ！やっぱり！」


ミツバはわたしがずっと掴んでたマフラーを引っ張る


ミツバ「危ないってなに？！僕はもう死んでる！Aと同じ土俵に立ってるんだけど？！Aひとりじゃないとダメな理由でもあるわけ？！」


『……ごめん』


マフラーが引っ張られる力が弱くなる


ミツバ「…あっそ」


次の瞬間、マフラーが勢いよくわたしの手から離れた


『ミツバ？』


ミツバ「なんかあったらそのふわふわしたやつ僕らに飛ばすこと！些細なことでもいい！絶対にそうして！あと！」


マフラーが首にふわりとかかる


ミツバ「お守り！マフラーは握るためにあるんじゃないでしょ？！ちゃんと巻いてよ！まったく…」


………


『ありが、とう……』


光「……A。無事帰れたら…渡したいものがある…」


『やった。プレゼントだ！絶対帰る！』


光のセンスに期待はしてないけど楽しみ


急いでその場を後にした


わたあめとわたがしは白杖代と仲がいい


だから、この2人はきっと白杖代の場所がわかる


その場所にきっとネネもいる


『待っててね……！』


わたあめとわたがしが空に高く舞った


この2人を出せてるってことは…


わたしはもう人間じゃないのかな…

＠１００→

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す