10 ページ10
「明太子?」
「あぁ…ここだな」
私と棘は合同任務で廃病院まで来ていた。
そこにはもうお決まりで刀剣男士もいる。
「Aは元気にしてるのか?」
「あぁ、主は元気だぜ」
そう答えたのは長い黒髪を翻す和泉守兼定。最近高専を歩いているのを見ないからどうしてるのかと思ったが元気ならいいか。
「それより呪霊って減らないんですね」
「アンタらの遡行軍も減ってはいないけどな」
あざとく首を傾げる堀川国広にそう返す。"確かに"とニヘラッと笑う奴にどこか既視感を覚えたが今はどうでもいいか、とスルーすることにした。
「ツナマヨ」
「あぁ、どうやら上みたいだな」
1階を探索していたが、気配は近いが濃くは無い。恐らく屋上か、最上階に近いところにいるだろう。
じゃ、またな。と声をかけて刀剣達と一度別れた。
・
「俺が思うによ、素行軍は呪霊が無い世界にしたいんじゃないか?」
「呪霊がいる所に出現するんだからそう思うしかねぇんだよ」
「流石兼さん!最年少だからこその"あいであ"だね!」
「国広ォ、それ褒めてんのか?」
パチパチと嬉しそうに拍手する堀川国広の表情から悪意は全く感じられない。最年少と呼ばれて少しムスッとする和泉守だが、彼の考えに賛同する刀がいた。
「俺もそう思うぜ!呪霊がいる所に遡行軍も出てくるからな!!」
後藤藤四郎が元気良く宣言をする。他の部隊員もそんな彼の言葉に頷いてみせる。
これまでかなりの戦場を走ってきて、新しい時代ではあるがここでも大きく変わった事はない。
素行軍は消したい物や出来事の為に動くのだ。つまり、ここでは呪霊がその対象になっていると、そういうことなのだ。
「始まったみたいだ。お熱いねぇ〜……戦闘のことさ、皆で見ないでおくれよ」
そんな軽口を叩いたにっかり青江を睨みつけていると刀剣男士に戦慄が走った。
ドクンッッ!!
と大きく脈を打ったこの心臓は正常だろうか。
それぞれが顔を見合わせた。”なんだ今のは…”と。
少しばかりの痛みと衝撃を与えた波はスグに去って行ったが、初めてのことに皆戸惑いを隠せなかった。
「こんのすけ、今のはなんだ…」
胸を押さえ声を絞りだした和泉守。
「…あるじ様側の異常かもしれません」
刀剣男士と密につながっているからこそ気付く異常だった。
433人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さんふね(プロフ) - プスメラウィッチさん» プスメラウィッチさんコメント有難うございます!今の所オチは決めてません。。オチを作る予定が無かったもので…五条さんコールが強ければそのようなお話になるかと思います(´▽`)これからもどうぞ宜しくお願いします (2021年7月13日 20時) (レス) id: d691bf6e97 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年7月12日 0時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
さんふね(プロフ) - 皐月さん» 皐月さんコメント有難う御座います!更新速度が落ちているこの作品ですがそのように言って頂けて有り難いです。これからもどうぞ宜しくお願いします (2021年4月23日 16時) (レス) id: d691bf6e97 (このIDを非表示/違反報告)
皐月 - 私の中で「どなたか書いてくださらないかなぁ」と、ムラムラ(笑)してた呪術廻戦と刀剣乱舞のクロスオーバー。神作品を書いてくださり、本当にありがとうございます!御無理はなさらず、更新頑張って頂けたらこれ幸いです^ - ^ (2021年4月14日 22時) (レス) id: d0dd666c8e (このIDを非表示/違反報告)
さんふね(プロフ) - ネコマタさんのちょびひげさん» コメント有難う御座います!とっても嬉しいです!!有難う御座います!(大声)今後とも宜しくです (2021年1月27日 23時) (レス) id: d691bf6e97 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:さんふね | 作成日時:2021年1月24日 21時