続 ページ48
「いや、こんのすけなら何か知ってるかと思って、」
特に深い意味は無いんですね…そうですね。
もう一度四畳程しかない部屋を見渡してみます。至るところの傷は何か強い力で付いたものでしょう。焦げ付いている場所もあります。
プログラムを振り返ると、主様のプロフィールには軍師学履修済というアイコンが付けられていました。
「ここはもしかして、新しい陣作成の秘密部屋ではないですか?」
「秘密にする必要あるか?主が軍師学の熟練者であることは皆知ってるだろ」
私の渾身のドヤ顔をものともせず鶴丸さんは正論をぶちかましました。これには私も黙るしかありません。
もう一度部屋を見渡しても、傷のある壁が広がっているだけ。強固な結界が張られているわけでも、何か呪がかけられているような感じもしません。
「うーん、…主に聞いてみるのが早いか。」
「主様がこのように隠しておられるなら私達は何も見なかったとした方がよいのではないですか…?」
「こんのすけ。お前はつまらん奴だなぁ…」
そう言われても…。他人の秘密を暴くのは気が引けるだけです。。
『……何してるの??』
ゾワリ。全身の毛が立った。
驚いて声も出せないとはこのこと。音も立てずに現れた主様は誰にも気付かれずにこの部屋に入っていた。
振り返った先にはいつも通りの表情を浮かべる主様。そこに違和感はなく、それが今は逆に恐ろしかった。
「…っ、こ…これはだな。」
『探検の成果だ!
ってこと?鶴さんが屋根裏改造してるのは知ってたし、この部屋は別に隠し部屋でもなんでもないけど…』
冷や汗を浮かべる私達の一方顔色1つ変えずいつも通りの口調で話しかけてくる主様に初めて恐怖しました。
それも、この部屋は隠し部屋ではない。と
「それじゃあこの部屋はなんだってんだ?」
『こんのすけの言う通り陣作成の部屋だよ。ここで血反吐吐きながら作ったんだ。』
そう言う主様の目は笑っていなかった。本当に辛かったのだろうと思う。私と鶴丸様は主様の地雷を踏んでしまったことを悟り静かに主様の背を押してこの部屋を後にしました。
─────────
数日ほど、主様は顔を見る度に用事を言い付けてこられて私はとてもやりきれない思いを致しました。
やはり他人の秘密を暴くことはよくないことですね…
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さんふね(プロフ) - プスメラウィッチさん» プスメラウィッチさんコメント有難うございます!今の所オチは決めてません。。オチを作る予定が無かったもので…五条さんコールが強ければそのようなお話になるかと思います(´▽`)これからもどうぞ宜しくお願いします (2021年7月13日 20時) (レス) id: d691bf6e97 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年7月12日 0時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
さんふね(プロフ) - 皐月さん» 皐月さんコメント有難う御座います!更新速度が落ちているこの作品ですがそのように言って頂けて有り難いです。これからもどうぞ宜しくお願いします (2021年4月23日 16時) (レス) id: d691bf6e97 (このIDを非表示/違反報告)
皐月 - 私の中で「どなたか書いてくださらないかなぁ」と、ムラムラ(笑)してた呪術廻戦と刀剣乱舞のクロスオーバー。神作品を書いてくださり、本当にありがとうございます!御無理はなさらず、更新頑張って頂けたらこれ幸いです^ - ^ (2021年4月14日 22時) (レス) id: d0dd666c8e (このIDを非表示/違反報告)
さんふね(プロフ) - ネコマタさんのちょびひげさん» コメント有難う御座います!とっても嬉しいです!!有難う御座います!(大声)今後とも宜しくです (2021年1月27日 23時) (レス) id: d691bf6e97 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さんふね | 作成日時:2021年1月24日 21時