花蘇芳を飲み込んで 〈刀剣乱舞×呪術廻戦〉

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暗い。札も多い。何故か両手を拘束されている私‥

夜蛾さんは申し訳なさそうにこちらを見ては、ため息を付いて出ていってしまった。





『残念ですが夜蛾さん。これ、効果ないですよ…』




私の手に巻き付けてあるお札は多分呪力を制御するものだろう。霊力を使う私にとってこれは全くの無意味だ。完全に部屋に一人にされた私はそう零した。
それにしても高専にこんな部屋があったとは…まるで拷問部屋じゃないか。




・









「主をどこへやった。返答次第ではお前の首が胴と離れると思え！」



夜蛾に向けてその太刀を突き付ける大包平。他の男士も一触即発の雰囲気である。

騒然とするその現場に舞い降りたのは厄介教師であった。



「どういうこと？？」




遡行軍の残骸と破壊された高専の建物を見て五条は悟った。ここで起きた戦闘の責任をAに取らせようと上が動いているのだと。異分子を排除する絶好の機会を逃すはずがなかったのだ。



任務から帰ってきたばかりであったが、夜蛾の静止の声も聞かずにあの部屋へと足を動かした。




『五条さん。この拘束取ってもらえません？無駄に巻き付いてるだけですよ…』




「はぁ…。君には尋問があるって話だけど、何か対抗策があるの？」




突然開いた扉をくぐってきたのは五条さんだった。安堵のため息なのか呆れなのか分からないが拳が震えていたのは見えた。




目隠しって表情が読めないからいいなー私も付けようかな。




『ここに遡行軍が入ってきたのはかなり遺憾です。なので結界を張ります、そうすれば二度と入っては来られないでしょう』





巫山戯た口調の私の話を聞くと"クックッ"と肩を震わせる彼。黒マテリアとか言うなよ？()



「じゃあ張ってみて。僕見ててあげるから」





そして、軽いノリで私の手首を開放した。
それでいいのか特級呪術師。




夜娥さんに申し訳ないなと思いながらも彼に先導してもらっていつもの高専の廊下まで戻ってくる。
こんのすけも捕らえれてるので私自身の霊力のみが物を言う。



はいはい、ゴリラですよ。





『堅牢な砦をここに。我が霊力を糧とし許しなきモノを拒絶せよ』




掌に集めた霊力をさらに高出力で練り上げ、高専を包み込む膜を展開させた。



後ろで五条さんが息を呑む音が聞こえた。

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