終演と新たな宴 ページ50
修理費は理事長が受け持つと言っても、教師という仕事に誇りを持っている雑賀先生がそれを簡単に許すはずもなく、校舎を破壊した六人は一週間の放課後掃除を命じられ、校舎は破壊していなくても関係者である慶次や小十郎、佐助、吉継らは三日間の放課後空き教室の掃除を命じられた。
「Shit！なんで俺が放課後の掃除しなきゃならねーんだよ。元はと言えば
「ふん、私は責務を果たしただけだ。生徒会に従わぬ貴様らが悪い」
「Ah？またここでBattleしてもいいんだぜ？」
「はいそこ、喧嘩しない。三成も伊達先輩も手を動かしてください」
ガラスの破片をほうきで片付けながら喧嘩を始めようとする三成と政宗に、ちりとりを持ってきたAが指摘する。
「一年か？アンタなんでまだ帰ってねぇんだ？」
「三成待ちです」
「Aを一人で帰宅させるわけが無いだろう」
「あー……アンタが噂の」
政宗もAには心当たりがあるのか納得したように片手にほうきを持ち直す。
「アンタらの噂は聞いてるぜ。中々Crazyな奴らだってな」
「誰だそのような法螺を吹いた輩は。私たちは至って健全だ」
「そうですね。普通に鬼電されて普通に不法侵入されてます」
「言われてるぞ石田」
「愛情表現だ」
夕日に照らされてきらきらと光るガラスの破片がちりとりの中に集まっていく。
ゴミを集めたAがゴミ箱へ捨てに行こうとすると、不意に足を止めた。
「あ、そう言えば言い忘れてた」
身体を捻って三成たちの方を向き、Aはただ一言言葉をかける。
「三成、さっきは助けてくれてありがとう」
照れくさそうに言った後、ゴミ箱がある教室へ向かっていく。
お礼を聞いた三成は壁に寄りかかり、にやける口元を手の甲で隠した。
「……Aが、デレた」
「いやただ礼言っただけだろ」
*******
完全下校時刻になった校舎に最後に残されたのは放課後掃除を終えた家康と忠勝だった。
校門を過ぎる前、家康が独り言の声量で呟く。
「今の生徒会のやり方は間違っている」
その声を忠勝は黙って聞いていた。
「今回の野球部やサッカー部だけじゃない。多くの部活が偽られたデータでねじ伏せられ廃部まで追い込まれた。これじゃあ、信長公の時と変わらない。忠勝、ワシは決めたぞ」
BASARA学園の校舎を見上げながら、家康は拳を握りしめた。
「ワシが、新たな生徒会を創る」
この決意が、新たな動乱の始まりであった。
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三楓(プロフ) - 紫月姫さん» コメントありがとうございます！色々重なってバタバタしていましたが最近はだいぶ落ち着いてきました。以前の更新形態に戻れるよう少しづつではありますが精進します(*´∀｀*) (2020年7月6日 14時) (
レス) id: fa2fc96bb4 (このIDを非表示/違反報告)
三楓(プロフ) - シナシグさん» ありがとうございますm(__)m無理しない程度に頑張ります！ (2020年7月6日 14時) (レス) id: fa2fc96bb4 (このIDを非表示/違反報告)
紫月姫(プロフ) - お知らせ&このコメ見ました。お悔やみ申し上げます。無理せず落ち着いてからで構いませんよ？(*^^*)その間に色んな三成さまを拝みに行ってきます！変なコメントで失礼致しました！ (2020年7月3日 21時) (レス) id: 9da1b7754e (このIDを非表示/違反報告)
シナシグ(プロフ) - 三楓さん» そうだったのですね...お悔やみ申し上げます。気落ちすると色々マイナスに考えがちになってしまうので無理せず自分の好きな事をしたりしてリフレッシュしながら頑張って下さい！一読者ですが応援してます！(っ`･ω･´)っﾌﾚｰﾌﾚｰ!!! (2020年7月1日 22時) (レス) id: 63a06f166a (このIDを非表示/違反報告)
三楓(プロフ) - シナシグさん» コメントありがとうございます！実は最近身内の不幸がありまして慌ただしくしておりました。ようやく少し落ち着き、これから心の整理のためにも物語を書きたいと思います(*´∀｀*) (2020年7月1日 3時) (レス) id: ed4329dbeb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三楓 | 作成日時：2020年5月21日 0時
