嘘つき★ ページ20
私はすぐに左近の方を見た。
左近「あ、えっと…Aさんもう部屋に戻ったってことっすよね!そういう意味で…」
ここまでバレても誤魔化そうとする左近。
だがもう、手遅れだ。
三成「どういうことだ」
何故嘘を付いてまでAに会わせようとしない?
その怒りが私の腹を煮えたぎらせた。
左近「えっと…その…」
三成「言え。Aはどこにいる!」
刑部「まあ落ち着け三成。左近にも左近なりの理由があって…」
三成「そんなもの知るか!」
早く、早くAに会って謝らなければならないのに…。
朝食はもう冷めているだろうが、きっと腹だって空かせている。
しばらくして左近は罪人が盗みを白状するときのような苦渋に満ちた顔をして、やっと口を開いた。
左近「Aさんは……家康のところにいます」
*******
左近が自白するなり、私は反射的にそこに向かっていた。
今自分がどんな顔をしているのか全く想像できない。
今抱えるこの気持ちも…なんと表現したらいいか分からなかった。
Aと家康がいるところを想像するだけでも…いや、止めよう。
そんな筈はない。
Aは家康に好意が無いと証明した。
だから自ら帯を解いた。
私を、怯えつつも受け入れようとした。
私の考えるようなことがあるわけ…。
そんな私の思いを踏みにじるような光景が、目の前に映った。
三成「A、何を、して…」
Aは家康にしがみつく様に抱き着いていたのだ。
家康はすぐ私に気づいたが、Aは今回も私と目を合わせようとはしなかった。
私の中で、どろどろとした感情が疼く。
落ち着け、落ち着け、落ち着け落ち着け落ち着け!
私はAに謝りに来たんだ!
またAを怖がらせるな!もうAにあんな顔はさせては……!
*
*
*
A…
私は
こんなに
貴様を想っているのに……
何故…
私の気持ちに答えてくれない?
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三楓(プロフ) - 星砕さん» 返信が遅れて申し訳ございません。最後まで閲覧頂きありがとうございます!主人公にとっては中々残酷な結果となってしまいましたが..( ̄▽ ̄;)こちらこそ楽しんでいただきありがとうございました! (2020年8月15日 23時) (レス) id: 6c61a6d02b (このIDを非表示/違反報告)
星砕(プロフ) - はじめまして。本日一気に読ませていただきました。とても面白かったです!先の読めない展開に終始ドキドキしっぱなしで…………最後のシーンは「あ!そうなる!?」とびっくりしてしまいました笑。素敵な作品をありがとうございました (2020年8月13日 21時) (レス) id: 567175ed17 (このIDを非表示/違反報告)
三楓(プロフ) - SAKINAさん» コメありがとうございます!最後まで読んでくださりありがとうございました(*´∀`*) (2017年10月30日 10時) (レス) id: ed4329dbeb (このIDを非表示/違反報告)
SAKINA - みっちゃんなら遣りかねない物語ですね。ヒロインの生き死に胸を鷲掴されました。読みごたえ十分です、どうもありがとう。 (2017年10月5日 20時) (レス) id: c9c7499e31 (このIDを非表示/違反報告)
三楓(プロフ) - SCP-114514さん» コメありがとうございます!最後まで読んでくださりありがとうございましたヽ(*´∀`)ノ (2017年9月10日 12時) (レス) id: ed4329dbeb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:三楓 | 作成日時:2017年8月29日 16時