向日葵の咲くおうち ③【雪】 (ページ12)

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初めての嫉妬ページ12

Aside

とある休日に陽葵と2人で街に買い物へ出かけた時のこと。

手を繋いで歩いていた陽葵が突然立ち止まった。

陽葵『しょっぴぃー？』

『え？』

陽葵の視線の先には、大きな道路を挟んだ反対側の歩道を歩くしょっぴーと可愛らしい女性。

確か今日はしょっぴーも休みで、私たちよりも早く家を出ていた。

これは多分、彼女だよね？

いや、私的にはこんなにモテモテな彼らから今まで女性の話がひとつも出てこない方がおかしいと思ってたよ！？

でもいつも溺愛されてる陽葵にとってはショックだったみたいで…。

陽葵『しょっぴーのとなりのおねえさんだぁれ？』

『うーん、ママは知らないかな〜』

陽葵『……ひま、かえりゅ』

『えぇ…』

すっかりご機嫌ななめになってしまった陽葵。

ほとんど買い物も終わっていたし、電車に乗ってシェアハウスに帰宅した。

佐久間「おかえり！」

陽葵『……ただいまぁ』

佐久間「およよ？元気ないでやんすね」

深澤「陽葵、どうしたの？はしゃぎすぎて疲れちゃった感じ？」

『いやー、ちょっとね。見ちゃいけないもの見たと言いますか…いや、別にダメじゃないか、うーんと、なんというか』

深澤「どういうこと？」

ふっかに抱っこされている陽葵は頬をプクーっと膨らませて拗ねている。

ラウ「ふふ、可愛いほっぺた〜！」

向井「かわいい！なんかよくわからんけど拗ねてる陽葵かわいい！」

なんだか喜んでる人達もいるけど、当の本人は至って真面目に拗ねている。

これは誰にも言ってない母の勘なんだけど、多分今のところ陽葵がシェアハウスの中で1番好きなのはしょっぴーなんだよね。

こんなこと言ったらひーくん死んじゃうかもしれないから言わないけど。

ふっかのことも大好きだけど、それは多分家族に対する好きって感じで、ひーくんに対する好きは向こうからが強すぎて……ね。

無意識だろうけど陽葵が自分から好き、かっこいいって言うのはしょっぴーと蓮くんが多いの。

だから、そんなしょっぴーが可愛い女の子と歩いてて初めての嫉妬をしてるんだよなぁ。

ふふ、女の子って感じ。