SNOW SNOW SNOW 2号店 (ページ2)

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💛

【お兄さんが、お迎えに来てくれたわよ〜】

『え、なんで！？ママは？』

「ママは仕事です。ママじゃなくて悪かったな。大丈夫か？」

『うん、へーき』

【あら？1人で帰れないって言ったの誰だっけ？】

『ちょっ、せんせっ！！！』

ふふっ、自分で言ったのかよ。

可愛いとこあんじゃん。笑

「ほら、帰ろう。歩ける？」

『ん』

【じゃあ、お大事にね】

「ありがとうございました」

Aの荷物を代わりに持って、笑顔で手を振る先生にお礼を言ってから保健室を出る。

フラフラしているAが心配で嫌がるかなぁ？と思ったけど、おそるおそる肩を抱いてやれば『……にぃに、ありがと』なんて言うから調子が狂う。

いつからか生意気にも俺の事をひかるって呼ぶようになったくせに、こういう時は妹だしてくるなんてずるいじゃん。笑

助手席に座るとすぐに寝てしまったAを起こさないように丁寧に運転しつつ、向かったのは家ではなく病院。

「A、ついたよ」

『んっ……おうち？』

「ううん、阿部のとこ。診察してもらってお薬貰わないとでしょ？ほら、阿部が待ってるから早く行くよ」

『やだ！帰る！』

「嫌じゃないし、帰りません」

高校生にもなって妹は病院嫌いだ。

優しさで近所に住む幼なじみの阿部のところに連れて来てあげたのにも関わらず、やだやだ言って車から降りようとしない。

Aは病人だから優しくしなきゃと思っているのに、嫌しか言わないから段々こっちもイライラしてきて強く言ってしまって、そのせいで更にAも涙目になって悪循環だ。

そんな俺たちを室内から見ていたのか阿部が出てきてくれた。

【照〜、久しぶり。車入ってくるの見えたのに全然来ないから外まで来ちゃったよ〜】

「マジでごめん」

【あ、謝って欲しいわけじゃなくて！病院自体は休憩中だし全然大丈夫だから！そこちょっと変わって？】

助手席のドアを開けたところで格闘している俺と場所を代わった阿部がAに声をかける。