【イナオリ】月の歌姫は世界に行く

本音 ページ20

皆が私に注目した。


貴「私は、奇咲財団なんて関係無く、皆さんとサッカーがしたいんです！


だから、皆さんと同じ仲間として、扱って欲しいんです！お願いします！」

そう言って私は頭を下げた。




顔を上げるのが怖い。皆が何を言うか分からない。



円「A」


不意に円堂さんの落ち着いた声が聞こえた。


円「分かった。」


貴「…え？」


円「俺達は奇咲財団なんか関係なくサッカーをする。


なっ、皆！」

皆は一斉に頷いた。

貴「皆さん…！」


私は嬉しくなった。


イナズマジャパンは私を受け止めてくれる私の居場所だ。


風「今日はもう遅い。明日もミーティングがあるそうだし、そろそろ、寝ないか？」


円「そうだな、そろそろ寝るか。


よし、解散！」


皆はそれぞれの自室に戻って行った。勿論私も。



ーーーーAの自室にて NOsideーーーー


prrrrrrrrrr


貴「あれ？電話？」

白色の髪をなびかせて、少女はスマホを手に取った。


スマホの画面には、”お姉ちゃん”の文字…そう、奇咲 美麗だ。

貴「もしもし、お姉ちゃん？」


姉『もしもし、A？日本代表おめでとう。』


貴「うん、ありがとう、お姉ちゃん。」


そう言って、少女は微笑んだ。


姉『それと…Aには、言わないといけないことがあって…』

貴「何？」

少しの沈黙が訪れた。


姉『あのね、今から言うことは覚えてて欲しいんだけど…






Aのチームに”一星 充”っているでしょ？』


貴「う、うん。一星君がどうかしたの？」


姉の声色の変化に少し緊張する少女。



姉『その、一星 充はね…




・





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・



”オリオンの使者”なの』



その瞬間、夜の冷たい風が少女に降りかっかった。

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