開き直り1度「ゆめゆめ同盟」 ページ3
A:ふぇっほぃ
変な声を出す。部屋中にその声は響いた。
A:ゆ…夢かぁぁ…
伸びをし、目を擦る、
？:へぇ、どんな夢だった？
A:へ？あ。
一時停止。
部屋といっても授業中の教室だ。
そして目の前で黒く笑っているのが数学の担任。
A:せ…せんせ…その丸めた教科書なに…痛い…絶対痛いてそれは…さ…さーせnッッ
反対の手に持っていたボードをペシッと
A:いった騙したな体罰はんたい
先生:痛くないだろそれともお前の髪はそんなに薄いのか？
A:べーっ先生よりはあるよ〜だっ
先生:ハイ補習延長
A:え、それは無いべ てぃーちゃー。てぃーちゃーはふさ毛てぃーちゃーだよ。
先生:てぃーちゃーは教育意欲が湧いたよ、ちょっと先進めるから明日の授業の時絶対答えろよ。
A:成績が増えて休みの分のマイナス点が無くなってくれるなら頑張る
先生:お前の努力次第な。
A:おっしゃやったるでAちゃん頑張る。ていうか長い時間寝てたけどなんで先生私のことほっといたん？
先生:……
A:まさかてぃーちゃーも寝てたりして………あれ？図星？
先生:延長。
A:うわ理不尽
…一瞬会話が終わりかけ、沈黙の時間が一瞬だけ流れる、が。両者が同時に吹き出し、あまりにもテンポのいい会話に談笑していた。
夕方になる空、人間達は気づかないであろう一瞬。いや一瞬も満たない。肉眼では抑えきれないような時間だが、確かに、
世界が本当にわずかな間真っ暗になった。しかし人間達は今まで通りに過ごす。
だって見えないならわからないでしょう。
例え見えたとして、一般人には何もできないでしょう。
まず見えないし。
じゃあ見えるものはいるのか？
……いるだろう。
何故なら事が起こるというその『事』は誰かしら見えるものがいなくてはならない。
わかりやすいこの世の摂理である。
身近に例えるなら、先生には生徒があるように。
解明されたものならカビを消すためカビ○ラーがあるように。
…幽霊がいて、幽霊を見れる人間がいるように。
このように、この世界では必ず組み合わせが存在する。
一方が謎で解明されていないものでも必ず存在するだろう。
二人が笑ってる中、今窓の外に映っている黒い影にも組み合わせは存在する。
ゆらりと佇む黒い影の姿は泥々しく、自らの形もを保てずに常に変形しているようだ。
そこで夕方が終了していく鐘が鳴った。
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作者名：桜蘭 | 作成日時：2019年8月5日 14時
