肉じゃがって美味しいよね ページ23
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とんでもない金曜日が過ぎて、今日は日曜日。
とうとう明日運命の日である。
注目の的になっていたお二人、太宰さんと中也さんを連れて逃げてしまった私は、一体どんな目に遭うのか。
考えただけでも鳥肌が立つ。
そしてそんな今日、私はスーパーへと買い物に来ていた。
真逆今朝冷蔵庫開けたら馬鈴薯しかないなんて…。
確かに買い出しに出たのって結構前だったかも。
然も今迄二人暮らしで数ヶ月一人だったのに、今じゃ太宰さんと中也さん入れて三人だもんね。
通りで減るのが早い訳だよ…。
え?其の二人は如何したのかって?
今日はお二人共用事あるらしくて、私が家を出ると同時に何処かへ出掛けに行ったの。
…な、何でか分からないけど、目がね…目が怖かったです非ッッッ常に!!
さ、さあ気を取り直して!
今日の夕飯は如何しようかなァ。
折角だし、馬鈴薯を使った物がいいよね…。
「馬鈴薯…馬鈴薯かァ…」
そう呟き乍店内を暫くウロウロしていた時だ。
「あの、すみません」
「?は、ぃ……ぴぇ」
声からして男の人だろうか。
後ろから声を掛けられ振り返ると、其処に居た男性よりも先に半透明の綺麗な女性を見てしまい、変な声が出た。
長い髪に、優しそうな綺麗な顔立ちの女性がふわりと其の男性の傍に浮かんでいた。
「こちらを落とされてましたよ。……あの?」
「え…あ!ご、御免なさい有難う御座いますッ!」
綺麗だなァ…と見惚れてしまい、声を掛けて呉れた男性の事を忘れてしまっていた。
眼鏡を掛け、ハイネックの服を着た男性の差し出したハンカチを慌てて受け取る。
如何やら何時の間にか落としてしまっていたらしい。
い、何時の間に落としたンだろ私…。
ちゃんと鞄に入れてた筈なのに。
うぅ…しっかりしなきゃ!
私、何か気が緩んじゃってない!?
…もうお爺ちゃんも居ないンだから、しっかりしなきゃいけないのに。
「済みません、拾って下って有難う御座います!」
「いえ、お渡し出来てよかった。…所で、先程から何やら困っているようですが、何かありましたか?」
「え!な、何で困ってると…」
「簡単です。貴方は僕が店に来たより前から居たのに、カゴに何も入れずに店内を歩き回っていましたから。僕の推測ですが、今晩作る料理に悩んでいる…と言った所でしょうか」
「ほわ…」
『流石大君!だからこの子の事気にしてたのね』
す、凄い…探偵さんなのかな。
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?*。?神??*。(プロフ) - 鏡花ちゃん惚れるて…( (4月20日 21時) (レス) @page31 id: 21074ec137 (このIDを非表示/違反報告)
雪見大福(プロフ) - 神作ですね!これからも更新をお待ちしてます。 (11月8日 13時) (レス) @page31 id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 鏡花ちゃん…好き… (10月29日 1時) (レス) @page30 id: be2fe8a188 (このIDを非表示/違反報告)
みるく - 本当に神がかってました、、!投稿大変だと思いますが頑張ってください!🫣💭 (2022年11月27日 18時) (レス) @page29 id: cd0eeb5975 (このIDを非表示/違反報告)
三斗(トリップ願望者) - 更新をお願い致します!(土下座)楽しみにしてます! (2022年7月8日 23時) (レス) @page28 id: 9ad11557a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サヒア | 作成日時:2019年7月20日 2時