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云いたい…けど、絶対大変な事になりそうで云えない!
快斗君に心配掛けたくないし…もし云う事になったら、異能力の事とか色々説明しなきゃだし…巻き込みたくないし…でも誰かに此のモヤモヤを出したいしィ…!
もうッどうすれば一番佳いの!?
言葉に詰まって沈黙が続いた時、タイミング良くチャイムが鳴り、先生が教室に入って来た。
「アッ!せ、先生来たから席に戻らなきゃだよ快斗君!ほら早く!」
「……ぜーーってえ吐かせるからな、A」
「ひぇ」
ムッとしながらチョココルネを咥え、快斗君は自分の席へと戻って行った。
溜まっていた息を吐き出す。
よ、よかったァあ〜!
神様は未だ私の味方をして呉れている!
で、でも、快斗君先刻…絶対吐かせる、ッて云ってたよね?そのまま流されて呉れる感じじゃなかったよね?
私は指を組んで、其の場で必死になって神様とお爺ちゃんに祈った。
どうか…どうかッ!
授業が終わる頃には、下校する頃には、快斗君が先刻の事を忘れています様にッ!!
じとーっと此方を半目で見ていた快斗君を気にせずに。
***
そして、授業が終わり、遂に下校時刻がやって来た。
果たして私の祈りは、神様とお爺ちゃんに届いたのか…!!
結果は……
「さぁてAちゃん?今日は悩んでる事ぜぇーーんぶ吐いて貰うぜ?」
「ひぇ」
と、届きませんでした…ッッ!!
下校時刻になるや否や、快斗君は既に帰る準備万端で、私の所迄何故か凄い笑顔でやって来たので、早々に逃げ場を失った私。
問答無用と云う感じでしっかりと手首を掴まれ、現在下駄箱から靴を履いている最中。
うっうっ…私は只快斗君に心配掛けたくないから、異能力とか二次元的なのを信じて呉れないと思ったから、黙っていようって思ったのに…。
逃げ場をこんな早々に失うなんて…行動が早過ぎるよ快斗君!
此の感じだと家迄来そうな雰囲気で、太宰さんと中也さんについてどう説明したものかと悶々としていると、何やら校門が何時もより騒がしかった。
快斗君も不思議に思ったらしく、「何か騒いでんな」と一言呟く。
見遣ると、人集りで特に女の子が多く盛り上がっている様子だった。
…何故でしょうか。
途轍も無く嫌な予感がします。
気にせず横を通ろうとした時でした。
「あッ、Aちゃ〜ん!」
「よォ、A。迎えに来たぜ」
ンのぉおおおオオオおおおッッ!!!
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?*。?神??*。(プロフ) - 鏡花ちゃん惚れるて…( (4月20日 21時) (レス) @page31 id: 21074ec137 (このIDを非表示/違反報告)
雪見大福(プロフ) - 神作ですね!これからも更新をお待ちしてます。 (11月8日 13時) (レス) @page31 id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 鏡花ちゃん…好き… (10月29日 1時) (レス) @page30 id: be2fe8a188 (このIDを非表示/違反報告)
みるく - 本当に神がかってました、、!投稿大変だと思いますが頑張ってください!🫣💭 (2022年11月27日 18時) (レス) @page29 id: cd0eeb5975 (このIDを非表示/違反報告)
三斗(トリップ願望者) - 更新をお願い致します!(土下座)楽しみにしてます! (2022年7月8日 23時) (レス) @page28 id: 9ad11557a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サヒア | 作成日時:2019年7月20日 2時