44話 映り方 ページ48
成早を見送り、最後の業務にかかる。洗濯物回収だ。主にタオルだけど。回収場所を作ろうと思ったが作れなかったためもういっそのことトレーニングだと思って取り掛かってる
「洗濯物回収きましたー」
珍しくドアが開いている部屋に来た。換気でもしてるのかな、珍しい
「あ、若瀬じゃん」
凪君がひょこっと顔を出す。最近はやたらと凪君と会ってる気がする
「あれっ!洗濯物まとめてある!?」
「ああそれ馬狼がまとめたやつだよ、あいつ今メイドだから。メイド・バロウ」
「誰がメイドだクサオ」
ドアの死角には馬狼がいた。毎回回収に手間がかかるからすごくありがたい
「わ〜馬狼さんまとめてくれたんですね、ありがとうございます」
「...お前その呼び方やめろ、歯がゆい」
「えっ...あ〜じゃあもう馬狼でいいですか?」
「勝手にしろ」
凛ちゃんと似た対応。まぁ呼び捨ての方がいいかな、馬狼は。
今日の業務を終わらせると珍しく何部屋か空いていた。つまり3rdステージの方に何人か移ったということだ
久しぶりに一人の夜を過ごす。正直寒いから人肌恋しくなる。そういえば凛ちゃんにマッサージしてもらってから随分調子がいい。今度頼んでみようかな
そして朝起きたときも人肌がなくて寒かった
...
「このように二次選考では現在...個人と個人が関係性を磨き自己認識と他者理解を深めそれぞれが自ら思考してチームを創り出すプレーをしています」
帝襟アンリは新人職員ながらもこの青い監獄プロジェクトに参加し、その経過を報告していたところだった。報告が終わると、おじさまたちは金儲けに関係することしか質問しない
「そういえば、若瀬Aっていう子がいたよね、マネージャーだっけ?華の女子高校生の青春まで奪うのかい?このプロジェクトは」
この質問によりほかの賛同者も出る
「しかし、若瀬Aはこの招集に自ら応じています。なので問題はなにも」
「ふーん、じゃあ実際の彼女はどうなのさ。こんな男しかいない箱に放りこまれて、さぞ辛かろう」
帝襟アンリは言葉に詰まる。しかし実際の彼女は本当に楽しそうに普段の業務をしてるし選手との関係だって良好だ。問題はあったが。しかし、若瀬Aに関する資料はないためそれを証明できない
「ま、今回は彼女については見逃すさ。でもこのことが世間に知れ渡ったらどうなるかな?みんなきっとこのプロジェクトを批判する
くれぐれも問題を起こさないように」
そしてこの報告は終わった
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しは(プロフ) - めっちゃ面白いです! (2022年12月31日 1時) (レス) @page35 id: e927209d21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくらば | 作成日時:2022年11月29日 23時