42話 お礼 ページ46
凛ちゃんの部屋に着いて入ると凛ちゃんしかいなかった
蟻生さんはシャワー、時光さんはトレーニングだろうなきっと
「じゃあ凛ちゃん。自分のベットにうつ伏せになってね」
そう言うと素直に一人用ベッドにうつ伏せになる
「それじゃ失礼します...」
痛くしないように手の平を使って丁寧にマッサージしていく
思ったより筋肉があってびっくりする。けどこの肉体があってこそ凛ちゃんは強いんだろうな
「大丈夫?痛くない?」
返事はない、顔を見てみると目がとろんとしていて今にも眠りそうだった
「お疲れ...またね」
小声でそう言ってベッドから身を引こうとするとスウェットの裾を少しだけ引っ張られる
まずい、動いたせいで起こしちゃったみたい
「次は俺がやる。寝ろ」
目はさっきみたいにとろんとはしてなくて、逆にもう目が冴えてしまったようだ
「えぇ...でも悪いよ。これはお礼だから凛ちゃんはしなくていーの」
「いいから寝ろ」
凛ちゃんは早くしろと言わんばかりにベットを軽く叩く。勢いに負けてベットにうつ伏せになる
凛ちゃんが丁寧にマッサージをしてくれる。最近ずっとカゴを持ってどこでも往復していたため少し腰を痛めてた。それを見透かしたように腰を重点的にやってくれる
「ん...うまいね凛ちゃん。マッサージのバイトできるよこれ」
言葉では何も言わない代わりに指圧が若干強くなった。でも痛くないちょうど痛気持ちいくらいの力
視界がぼやけはじめ、うとうとしてきた。疲れ切った頭でもう簡単なことも考えられない
いつの間にか寝てしまって、目が覚めたのは朝早くのことだった。多分5時半くらいだろうか布団の外にある腕で少し寒気を感じる。
でも近くに体温を感じる。もしかしなくても誰かと寝てる。顔を上げるにも目の前には体があって身動きが取りずらい。それでも少しだけ顔を上げると長い下まつげが目に映る
「あ、凛ちゃん」
つい名前を呼んでしまう。それにしても顔がいいなぁ、羨ましい限りである
きめ細かく白い肌が目の前にある。柔らかそうでつい触ってしまった
「やば...もっちもちじゃん」
ツンツン、とほっぺをつつくといきなり頬をガっとつままれる
「俺の頬を触るな起きるだろうが」
そう言って凛ちゃんに自分のほっぺをたくさん触られる。君の方が何倍も触ってるじゃん
ちょっとそれにムカついたのでちょっといたずらをする
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しは(プロフ) - めっちゃ面白いです! (2022年12月31日 1時) (レス) @page35 id: e927209d21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくらば | 作成日時:2022年11月29日 23時