17話 不穏 ページ20
それから1時間くらい、千切くんは練習に付き合ってくれた。おかげでかなり上達した気がするし、
千切とも仲良くなれた。
「みて!いくよ、マルセイユルーレット!」
昔動画で見た、弧を描くようにしてボールをコントロールする技。記憶を頼りにできるようになれた
「おう...女子だから俺にとっちゃ動きがゆっくりに見えるけどよく1時間でここまで上達したな。若瀬も相当なバケモンだぞ」
「ははっ、そうかあ。なんか嬉しいな。ここに選ばれる人材にそんなこと言われるなんて」
「...そうか。でも俺は夢を諦める理由を探しにここに来たんだ。詳しくは言えない」
ちょっと暗い顔で千切くんは話す。明日試合なのに、大丈夫かな
「そっか、でもどう転んでもうちはマネージャーだし、仲良くなれたし、支えるよ」
「ありがとな」
次の対戦相手のチームWのキーマンは鰐間兄弟か...見た目濃!?独特すぎでしょ。
そしてマネージャーは...二寧坂さん。あのかわいかった人かぁ
「この二人が得意とするのはコンビネーションプレー。パス&ゴーは注意してても簡単に防げない協力な武器だ。」
伊右衛門くんのが淡々と説明してくれる。そういえば久遠君まだかなぁ。久遠君に考えてみた戦術の構想を書いた紙貸しちゃったから返してほしいんだけど...
「ゴメンお待たせ!」
久遠君はのぼせてそうなくらいに顔が赤かった。
「ちょっと、お湯浸かりすぎだよ。ほらお水飲んで!」
「あ、あぁ。ごめん。これ返すね...」
久遠君が返してくれた紙はちょっと湿ってた。風呂場に持っていったのかな。
「あ、じゃあみんな説明するね。まずこれは3人が相性がいい武器で組み合わせたんだけど....」
「相手チームの研究もできたし!チームもまとまってきたし!」
「勝つぞ!チームZ!!」
「おお!」
締めよく終わり、部屋に戻る。うちも千切みたいにちょっとヘアアレンジして個性出そうかな...
とか思いながらよく眠った。
そして翌日。ついにチームWとの試合。
KICK OFF!!
始まった。相手ボールからだからまずは奪わないとね、
「このタイミングで足元へのパスが欲しい!とお兄は言っている」
そして弟くんが兄へパスをするけど...なんだあの人たち。正直気持ち悪い。
二寧坂さんを横目で見ると、ちょっと俯いていた。
「ど、どうしましたか二寧坂さん。体調悪いんですか?」
そう聞くも、俯いたままいえ...としか返さない。どうしたんだろうか
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しは(プロフ) - めっちゃ面白いです! (2022年12月31日 1時) (レス) @page35 id: e927209d21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくらば | 作成日時:2022年11月29日 23時