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1時間もかからないうちに私を見つけたのは
「よか、った…」
額には汗をかいて肩で息をする樹の姿
『じゅ、り……っ、!』
彼の顔を見た瞬間安堵から涙が溢れ出して目の前の彼は驚く事もせずに私を優しく抱き留めて泣き止むまで傍にいてくれた
田「落ち着いたか?」
『うん、ありがとう……ごめんね、仕事あるのに』
田「お前が優先だろ」
助けてって言ってたしよ、と後頭部をポリポリ掻きながら言う樹
仕事中だったんだろう、軽くメイクもしてあるし服装が樹が持ってる服ではないのが見て分かったから、でも彼は私に心配をかけないように笑顔で私の手を取った
田「病院。行くんだろ?…今日診察の日だし」
『うん、でも樹…』
田「仕事はマネージャーに任せた!…今はお前を無事に病院に連れてくことが先。」
何があったかは聞きもせずゆっくり歩き出した樹の手を強く握り返して私も後ろを着いていく
病院までの道のりはさほど長い距離ではないけど樹の手を握ってゆっくり歩いていたからかすごく長く感じて殆ど会話は交わされなかったけど居心地のいい時間で心がだいぶ落ち着いた
『樹。ありがとう』
田「いーから、」
ほら、行った行ったとシッシッと手で払う仕草をする樹に仕事頑張ってと伝えて
私よりも泣きそうで辛い表情をしていた樹に気付かないふりをして私は彼に背を向けた
『…診察の予約をしていた藤宮です。』
そう言って看護師さんが手続きを終えた後スムーズに部屋に通された
『失礼します、』
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美紀 - 移行おめでとです最高ですコロナウイルスと熱中症に気をつけてくださいね (2020年9月23日 21時) (レス) id: 8204dae0fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:杠 | 作成日時:2020年9月22日 22時