49.ab ページ49
....何なんだ、コイツは。
まるで駆け引きも策士も孕まない、ド直球な言葉を真正面から馬鹿正直に飛ばすことしかできないのかよ。
私はこういうの、慣れてない。
慣れてないというか、こんな奴他に居ないよ。
ふざけんなよ、こういうのが一番困るんだ。
こんなことされたら、どんな女の子だって....
「....姉ちゃん、俺は姉ちゃんほど父さんや母さんに気ぃ遣えない。ずっと自分のことを想い続けていてくれた人のことを思い切りフッちゃうし、逆に自分の好きな人のことは絶対に諦めない頑固で自己中な奴なんだけどさ。」
「何も間違ってないからフォローできねぇ....」
「姉弟とか家族とか、そんなん抜きにしてもう一度考えてみて欲しい。俺のこと、弟じゃなくて一人の男として見て欲しい。俺は姉ちゃんのこと、姉として尊敬してるよ。でも女性としての魅力の方が遥かに勝るんだ。もし俺に男の魅力を感じてくれたら、その時は....」
「....その時は、何だよ。」
「その時は....姉ちゃんのこと、亮子って呼んでもいい？」
「いや、お前ほんとに....」
「ダメなの....？」
「....」
「姉ちゃん、ダメ....？」
....あぁ、もう無理。
限界だ。
「....だめに決まってんだろ。蓮、よく聞いて。蓮は蓮が思ってるよりかっこいい奴なんだよ。性格も悪くないし、顔もそこそこイケてると思う。おまけにサッカー部のエースだろ？お前のことを好きな女の子なんてその辺にいっぱいいるだろうよ。現にラウ子がそうだったんだから。っていうか、ラウ子が居るのに私達が恋人同士になるなんて酷すぎるとは思わないのかよ。」
「それでも俺は姉ちゃんのことが好き。」
「それ以上言うな....っ」
「何度だって言うよ、姉ちゃんのこと愛してる。」
「嫌、本当にやめろ....！！！」
思わず大声になる。
こういうところ、お父さんに似ちゃったのかもしれないな....
なんてどうでもいいことを思っていると、蓮の手が頬に触れてくる。
顔にかかった髪を避けて、蓮が覗き込んできた。
何だよ、お前は何がしたいんだよ....
「....だって姉ちゃん、本気で嫌がってねぇんだもん。」
「は、はぁっ！？嫌に決まってるだろ！！」
「顔赤いし....本当はもう、俺のこと意識してくれてるんじゃねぇの？」
「黙れ....っ」
「わかった。姉ちゃんがそう言うなら、俺黙るよ。」
蓮は本当に何も言わなかった。
私も何も言わなかった。
言えなかった。
言えなく、された。
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まなお(プロフ) - れいんさん» ありがとうございます！私も読ませて頂こうと思います。素能家、いいですよね！教えていただきありがとうございました！ (2020年6月4日 13時) (
レス) id: aed59bcb78 (このIDを非表示/違反報告)
れいん - 作品名は「家族ですの。」、作者様は「ミントアップルティー」さんです。 (2020年6月4日 11時) (レス) id: ae247e4732 (このIDを非表示/違反報告)
まなお(プロフ) - れいんさん» 私も読んでみたいので、よろしければ作品タイトルや作者様のお名前を教えて頂けませんか？ (2020年6月3日 22時) (レス) id: aed59bcb78 (このIDを非表示/違反報告)
まなお(プロフ) - れいんさん» そうなんですね、ご報告ありがとうございます！私と同じような趣味の方がいらっしゃるということですね、仲間が増えたみたいで嬉しいです！！仮に真似だとしても、こんな駄作を参考にしていただけたということで、認められたみたいで幸せです！ (2020年6月3日 22時) (レス) id: aed59bcb78 (このIDを非表示/違反報告)
れいん - 私はmmabの小説を読み漁っているのですが、このお話によく似た作品を見つけました。類似している作品の方が後に作成されていたので、真似ていたとしたらもう一つの方かなと思います。作者様があまり気にしていないなら大丈夫なのですが…一応報告させていただきました。 (2020年6月3日 20時) (レス) id: ae247e4732 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まなお
| 作成日時：2020年1月18日 1時
