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次の日から、私は本当にラウ子の姉を辞めた。
まず、お母さんが用意してくれた朝食をラウ子の分だけテーブルに運ばずに放置した。
自分と翔太と蓮の分だけを綺麗に並べて、一人分わざとらしく何も無いスペースを作ってやった。
当たり前だけど、キッチンと食卓を往復するのがいつもより楽だった。
間違えて四つ用意してしまった麦茶は、一つ自分で飲み干してから残りの三つを運んだ。
次に、お弁当。
これもお母さんが作っておいてくれるのだけれど、作りたての温かいうちに蓋をすると雑菌が湧きやすいため両親の出勤後に私が閉めることになっている。
これも三人分だけ蓋を閉めることにした。
更に朝食後の洗い物も、いつも通りしれっとシンクに置かれているラウ子の食器は避けて洗った。
洗濯物も、ラウ子の分をカゴに残して他の家族の分だけを洗濯機にぶち込んだ。
『あんたみたいな姉がいなくたって、私は何も困らない』だと？
は、どの口が言ってんだか。
私がいないと生活すらままならないくせに。
後悔させてやる。
今まで私にばかり家のことをさせてきた罰だ。
私がお前の世話を焼くのは当たり前のことじゃないんだ。
それを少しは思い知ったらどうだ。
シンクや洗濯カゴに放置された自分の食器や衣類を見つめ呆然としているラウ子の姿に、思わず笑みが漏れる。
私はお前の母親じゃないんだ。
そっちがそのつもりなら、こっちも出るところに出るだけだ。
意を決したように自分の分の食器を洗い始めたラウ子。
マヨネーズの油に苦戦しているようだ。
馬鹿だな、冷たい水で洗っても落ちるわけないじゃん。
なんて、絶対に教えてやらない。
私とコイツは赤の他人なんだから。
結局私が三人分の食器を洗うのと同じくらいの時間がかかった。
洗濯は諦めたようで、そのまま乱暴にバッグを掴んで「行ってきます」と叫んだ。
明日『靴下が無い』って泣いても知らないからね。
それから少し悩んで、サクマのお皿に野菜炒めを入れておいた。
サクマ専用の、味付け無しのやつ。
いくらラウ子が連れて来たとはいえ、サクマにまで迷惑かけるのは違う気がした。
事情を知らない翔太は不思議そうな顔をしていたけれど、頼むからこればかりは察してくれ。
私の口からは言いたくない。
蓮は何度か私に声をかけようとしていたから、忙しいフリをして何となくはぐらかした。
昨日のこともあったし、しばらく距離を置くべきだと判断したから。
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まなお(プロフ) - れいんさん» ありがとうございます！私も読ませて頂こうと思います。素能家、いいですよね！教えていただきありがとうございました！ (2020年6月4日 13時) (
レス) id: aed59bcb78 (このIDを非表示/違反報告)
れいん - 作品名は「家族ですの。」、作者様は「ミントアップルティー」さんです。 (2020年6月4日 11時) (レス) id: ae247e4732 (このIDを非表示/違反報告)
まなお(プロフ) - れいんさん» 私も読んでみたいので、よろしければ作品タイトルや作者様のお名前を教えて頂けませんか？ (2020年6月3日 22時) (レス) id: aed59bcb78 (このIDを非表示/違反報告)
まなお(プロフ) - れいんさん» そうなんですね、ご報告ありがとうございます！私と同じような趣味の方がいらっしゃるということですね、仲間が増えたみたいで嬉しいです！！仮に真似だとしても、こんな駄作を参考にしていただけたということで、認められたみたいで幸せです！ (2020年6月3日 22時) (レス) id: aed59bcb78 (このIDを非表示/違反報告)
れいん - 私はmmabの小説を読み漁っているのですが、このお話によく似た作品を見つけました。類似している作品の方が後に作成されていたので、真似ていたとしたらもう一つの方かなと思います。作者様があまり気にしていないなら大丈夫なのですが…一応報告させていただきました。 (2020年6月3日 20時) (レス) id: ae247e4732 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まなお
| 作成日時：2020年1月18日 1時
