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14話 ページ15

・no-saido



中原と、Aが帰宅するとAは逃げるように自室に戻り独り取り残された中原に相塚が駆け寄った。


「お帰りなさいませ、中原様。


先刻はみっともないお姿を見せてしまい大変申し訳ありませんでした…。」





「気にすんな、今回の件は手前ェのせいなんかじゃねェ。


気を張りすぎんなよ。」




相塚の失態をフォローしつつ、例の奥の部屋は綺麗になっていたことに気づいたため中原は礼を言った。


これ以上相塚を留まらせてはいけないと中原は思ったのか帰ることを促し玄関へと誘導した。



相塚が靴を履き玄関のドアに手をかけようとしたその時だった。



「あ、なァ相塚


小さな小包見なかったか?

あの部屋に置いたはずだったんだが…。」



急にそれを中原は思い出し相塚に問いかけるとビクッと方を揺らし振り向く相塚の顔は焦りも何も無かった。


ただ淡々とした口調で、こう言った。



「いえ、見かけませんでしたが…。」





中原は短く返事をして、もう相塚を引き止めることは無かった。


相塚を見送った中原はその足でワインセラーから1本の葡萄酒を取り出しグラスに注いだ。


「不味い…。」



注いだ葡萄酒は一級品で誰もがその値段に腰を抜かしてしまうほど高価な葡萄酒にもかかわらず中原は一口飲むと顔を顰めた。




中原どうしょうもない顔で帽子を握り深くかぶった。



誰も知らない






中原の心の内に秘めているモノを誰も知らない

不味いと言った葡萄酒をぐびぐびと飲み、酔った中原は微睡む意識の中




ポツリと





「A______。」





と呟いた。

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猫桜 - 更新、待ってます! (2018年7月26日 10時) (レス) id: e6d0a47f92 (このIDを非表示/違反報告)
誘宵(プロフ) - つづきが気になります!頑張ってください(>_<) (2018年2月13日 0時) (レス) id: 5537d07d79 (このIDを非表示/違反報告)
- 続きが気になって仕方がないです!更新頑張って下さい! (2017年11月27日 22時) (レス) id: 7d7c78c9aa (このIDを非表示/違反報告)
夜蜜姫(プロフ) - 更新して欲しいです。お願いします。 (2017年9月27日 17時) (レス) id: e230e4a314 (このIDを非表示/違反報告)
ももニャン(プロフ) - 初恋抹茶さん» 更新待ってます! (2017年8月23日 2時) (レス) id: 122e18d340 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:初恋抹茶 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年5月19日 21時

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