悪役：瀬名泉 ページ13
その日を境に、私は千秋よりも早く家を出ることにした。
朝練のある日は把握済み。…なんか、変態みたいな言い方だけど。その日は普通に、いつも通り起きる。
前にも言ったが、登校時以外に千秋と会話することはほとんどない。よって、あの日から一言も口をきいてないわけだ。
だが、事件は起こった。
「あれ、Aじゃん」
「うっわ、瀬名さん…」
なんと、学校の帰り道に瀬名さんに遭遇してしまった。
「今日はレッスンがないからねぇ」
「サボりじゃないんだ…」
「この俺がサボるわけないでしょ〜？」
どうかは知らないが、もう関わらないでほしい。
「そういえば、最近守沢とはどうなの？」
一番聞かれたくなかった。
「…どうだっていいじゃないですか、貴方には関係ない」
「それがねぇ、一応クラスメイトだし、同じ目標を持った者同士だし関係あるんだよねぇ…。
あんた、知らないかもしれないけどあいつ、あんたの話ばっかりすんの。うざいぐらいにさぁ。
あんたの表情や、言動一つであいつの調子もコロコロ変わる。これって、どういう意味かわかる？」
わからない。何を言ってるの？
「あんたは、あいつの中で大切な存在になってる。最近すごい落ち込んでるから、何があったのって聞いても空元気みたく笑い顔貼り付けちゃってさ」
始めはただ言葉を聞いていただけ。
その意味がわかった瞬間、私の中で真っ先に現れた感情は喜びや嬉しさではない。
酷い事を言ってしまったという、罪悪感。
そうだ、もしかしたら、あの日の言葉も、私を応援してくれたのかもしれない。
「…ほら、丁度いいところにヒーローが来たから。悪役は帰ることにするよぉ」
…千秋、か。
「瀬名さんは、悪役なんかじゃない。…ありがとう」
「はあ？そういうのチョ〜うざい」
悪態ついちゃって、肌が白いから赤くなってんのすぐわかるっての。
瀬名さんはそれ以上は何も言わずにその場を去った。
「…さよなら、俺の初恋」
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
瀬名ファンの人たちごめんなさい(´;ω;｀)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 131人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「あんスタ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
水猫桜(プロフ) - harukaさん» 3Aはいいですよね…！ネタ枠で考えてた彼らですが、やはりカッコいいところも見たいという私の願望からこんな形になりました。瀬名には本当に申し訳ないと思っております(( (2017年9月20日 10時) (
レス) id: c69183fe44 (このIDを非表示/違反報告)
水猫桜(プロフ) - 卯月さん» 最後まで有り難うございました！私も楽しく書かせていただきました。たくさんのコメントに励まされました。本当に有り難うございます！ (2017年9月20日 10時) (レス) id: c69183fe44 (このIDを非表示/違反報告)
haruka(プロフ) - セナセナセナセナセナァァァッ！お前はイケメンすぎるんだよぉぉぉぉ！千秋もかっけぇんだよぉぉぉぉ！ (2017年9月18日 8時) (レス) id: 2b94e0061d (このIDを非表示/違反報告)
卯月 - あと、最後の千秋かっこよかったです！！！本当に楽しかったです！これからも頑張ってくださいね！ (2017年9月10日 20時) (レス) id: ee413df35c (このIDを非表示/違反報告)
卯月 - 最後の最後まで楽しませてもらいました！！！NGシーン集の翠くん可愛かったです！！！次作も知ってるアニメとかだったら見させてもらいますね！ (2017年9月10日 20時) (レス) id: ee413df35c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：水猫桜 | 作成日時：2017年8月23日 2時
