受付嬢の私とエリートの彼 (ページ12)

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阿部「ふっかもう分かったから(笑) Aちゃん困ってるからやめよう」

『仲良いんですね(笑)』

二人の軽い言い合いが阿部さんの言葉によってひと段落した

深澤「そうだな。俺ら3人となべ入れた4人は同期だから、結構飲みにいくよな」

佐久間「てか、そろそろ戻った方が良くない？」

それまであまり言葉を発さなかった佐久間さんが腕時計を見ながらそう言った

阿部「そうだね。戻るか」

佐久間「俺は、このまま営業行ってくるわ」

佐久間さんの方を見れば確かに鞄を持っている

阿部「お、頑張れ。じゃあふっか行くよ。佐藤さんまたね」

そう言って阿部さんは深澤さんの腕を引っぱってゲートの方に歩いて行く

ズルズル引きずられる深澤さんはというと

深澤「おい、俺だって歩けるわ！Aちゃんまた連絡する」

って言いながらも阿部さんに引きずられながら手を降ってきたので軽く手を振り返す

二人の姿が見えなくなったところで、佐久間さんと2人になったことに鼓動が早くなるのが分かった

ロビーもいつの間にかさっきほど人は賑っていなくて、少し静かだ

受付の方を見れば美咲はまだ戻ってきていなくて、時間を確認すると休憩終わりまであと10分ほど時間が残っている

先に戻ってようかなって思って佐久間さんに一言声をかけようとしたら

佐久間「体調どう？」

って佐久間さんが聞いてきた

彼の方を見ると、少し揶揄っているような表情をしているのが分かった

『ちょっと、揶揄わないでくださいよ』

佐久間さんにつられて私も少し笑ってしまう

佐久間さんは少し俯きながらハハって笑って顔を覗いてきた

佐久間「ふっかと随分仲良くなってたね？」

顔を上げると思いの外佐久間さんが近くて少し後ずさりをする

『たまたま会ってお昼ご馳走になったんです』

佐久間「ふーん。俺が一番Aと近いと思ってたのにー」

彼は一歩前に歩いて上を見ながらそう呟いた

それより、Aって....

呼び捨ては心臓に悪い