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ベットのリクライニングを上げ、枕を背にもたれ掛かる形で座っているジミンさんのそばによる。
整った顔で、観察するようにずっと見つめられ、少したじろいたけど、冷静にしっかり一礼して挨拶をする。
『はじめまして。担当のキム･Aです。よろしくお願いします。』
目の前にいるのは、今、絶大な人気を誇るアイドルグループ、防弾少年団のパク･ジミンだ。
ファンだったら、ドキドキが止まらないだろう。
でも、そこまでアイドルに興味のない私には、彼が誰であろうと、そこまで問題ではなかった。
私はただ、ジミンさんが、少しでも早くファンのもとに帰れるように、サポートをするだけだ。
「お願いします。」
ジミンさんは、少し警戒したように、答えた。
アイドルなのだから、当然のことだろう。
『基本的に、私はジミンさんだけの担当なので、この階にいますが、人手が必要なときはこの階から離れることもあるので、その点はご了承ください。』
でも、そこには一切触れず、淡々と必要事項を連絡する。
その対応に少し驚いたのか、ジミンさんは、わかりづらい程度ではあったが、軽く目を見開いた。
「この階って、他に入院してる患者はいるんですか？」
恐る恐る、尋ねてきたジミンさん。
『いいえ、いらっしゃいません。ここは病院の最上階です。それに加えて、この階は、一般の患者さんや、面会者は入れないようになっています。病院関係者しか使えないエレベーターからのみこの階にこれます。』
この病院は、ソウル市内でも、一番大きい総合病院。
だから、ジミンさんのような、芸能人が入院してくることは多々ある。
そんなときのために用意されているのが、この病院の最上階、8階だ。
そして、病院関係者でも、キーを持っている人しか使えないエレベーターのみが、この階に繋がっている。
「わかりました。ありがとうございます。」
ジミンさんは、とても戸惑っているように見えた。
怪我をしてしまった事に戸惑っているのか、それとも、私が一切の興味も示していないように見えるからなのか。
それがどっちであろうと、別に関係はないのだけれど、
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作者名：ミルキー | 作成日時：2018年5月2日 8時
